扉の向こう側【黒】 (ページ22)

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向井｢あれ、 Aお昼ご飯食べに行かへんの？｣

｢え？あぁ、ちょっとね｣

向井｢何どーしたん、俺が聞いたる｣

あの文化祭の日から1週間

次の日から自分から気まづくて避けまくったせいで文化祭2日目は先輩可愛い女の人と回ってたって噂

まぁ半強制的だと思うんだけど

そんな時に

やっぱり私の元に駆け寄って話を聞いてくれるこうちゃん

｢あの日、思い切ってっていうか

…… 感情のままに伝えちゃったんだよね｣

なんであんなにむしゃくしゃしてたのかわからない

いつも他の女の子にもって思ってたのは

変わらないのに、どうしてあんなに言っちゃったんだろうって後悔でしかない

向井｢そっかあ、でもちゃんと伝えられたんやん｣

その日のこと全部こうちゃんに話したら

逃げたっていうよりも1歩成長したんちゃう？って

いつも否定の言葉じゃなくて

逆に安心出来る、勇気のでる言葉をくれる

向井｢よし、今日は俺と弁当食お！

…… って言ってもいつも翔太くんと食べてるから3人で食べようや笑｣

｢うん、こうちゃんごめんね？｣

結局教室で食べたんだけど

…… あれから先輩ちゃんと食べてるのかな

いつも私が購買に行かなかった日

っていうか屋上に行かなかった日はめんどくさいから食べないって言い続けてた先輩

今頃楽しんでるんだろうな

佐久間｢ねーえ、Aちゃん！｣

｢どうしたの佐久間くん｣

3人で話してたら

嬉しそうににこにこ笑顔で私のところに来た佐久間くん

向井｢あ、佐久間邪魔しんといてや～！！｣

渡辺｢そうだ、さっくん漫画次巻貸して｣

佐久間｢んーもう俺はAちゃんに用事があるんだってば！！

さっきこれ、目黒先輩から渡されたんだけど！｣

どきっと高鳴る心臓

…… なんなんだろうって思いながらも緊張しながら佐久間くんから受け取った小さな髪を開ける