扉 の 向 こ う 側 【 黒 】

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向井 side
 





 




 





 


向井 ｢ なあ翔太くん ！ ｣


渡辺 ｢ ん ？ ｣


向井 ｢ なんで行こうと思わんかったん ？ ｣


渡辺 ｢ きっと康二が思ってることと同じだよ ？ ｣


 




 






 







釘宮真帆ちゃん


あんまいい噂聞かへんねんけどやけに学園祭準備入ってからAにベッタリやねんな


 
Aは明るい子やねんけどぱっと見クールで人見知りやからあんまり仲良い女子がいーひん

だからこそ俺と翔太くんが一緒にいるんやけど


 



 
………… なんにもなかったらいいけどなあ

 




 





 






 





 



｢ こうちゃん ！ ｣


向井 ｢ あ、どうやった ？ ｣


｢ すっごく美味しかったし完成度やばかったの ！ ｣


向井 ｢ そっかそっか 、 よかったやん ！ ｣


｢ あれ 、 翔太は ？ ｣



 





 







 




あれ 、 そういえば翔太くんいーひん

さっきまで俺の隣におったのに

 


 
ぼそっと翔太くん 、

゛ あいつらまじで目障りだし嫌いなんだよね ゛ って言ってた言葉が今でも忘れられへんねんな



 





 





 






 





向井 ｢ なぁA ？ ｣


｢ んー？ ｣




 






 






教室の前に掲示する看板に

ペンキを塗って仕上げていってるAの前に立つ




 




 





向井 ｢ 釘宮さんとおって楽しい ？ ｣


｢ え？ うん 、 楽しいよ ？ ｣



 




Aが楽しいって思ってるならそれでいい

翔太くんの言ってたことも噂も気にしーひんかったら

 




 



向井 ｢ もー、俺の事も忘れんといてや ？ 笑 ｣


｢ こうちゃん何言ってんの 笑

普段はこうやっていつも通り一緒にいるでしょ ？ ｣



 






 






 









変なこうちゃんって笑いながら言うけど



万が一のことがなんて思いたくないけど




 





 






 








Aの傷ついてるところは見たくないねん

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