末っ子が治るまで俺達が支えるよ2 (ページ12)

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大野side

アンパンマンが終わったから、普通のテレビに戻した。

『れんれん、しょー。』

画面に飛びつきそうになる潤を抱きとめて、テレビの画面を観る。

そこには、永瀬と平野が映っていた。

『あーたい！』

大野「潤、二人は忙しいからね、また今度。」

『いやー、いやー。』

寝そべり手と足をバタバタさせ、駄々をこね始めた。

木村「どうした？」

『びぇぇぇぇん、いやー。』

木村「手を引っ掻かないよ。」

木村君は焦ることなく、潤を抱き締めて落ち着かせてる。

大野「すみません、キンプリに会いたいって駄々をこね始めて、パニックになったんだと思います。」

木村「俺に任せとけ。」

大野「分かりました、お願いします。」

木村君がそう言うので、任せてみることにした。

木村「潤俺が頼むでやるから、泣き止めな。」

『ヒック、あーる？』

木村「明日は無理かもしれないけど、必ず会わしてやるから。」

『うん。』

木村「お母さんにごめんなさいって、謝れるか？」

『ヒック、あい。』

木村「よし偉いぞ、潤。」

潤は泣きながらやって来て、抱きついてきたから抱き上げた。

『マンマ、ごーしゃい。』

大野「もう怒ってないよ、泣かないよ。」

服の袖を掴み、離そうとしない潤。

『マンマ、チュキだよ。』

大野「お母さんも、好きだよ。」

しばらくあやしてると、寝息をたて始めた潤。

木村「寝たな、まったくこのワガママっ子め。」

大野「すみませんでした。」

木村「だから謝るなって、あとで飯にしような。」

笑顔で潤の頭を撫でて、キッチンに戻って行った木村君。

どこまで、カッコいい人なんだろう。

そう思うのだった。