盗賊団 ページ24
「ノブナガ、マチ。
君たちは日常的に盗みを働いているのだと...しかも必要最低限の食料だけでなく、金品の類まで盗んでいるのだという話を聞いた」
「げっ...」
Nbが口の端を引つらせ、Mcが眉を潜めた。
「本当の話なのか...?お前達ともあろう人格者がどうして?」
「何を勘違いしてるか知らないけど、別に私達は人格者でも何でもないし」
Mcは続けた。
「沢山持ってる奴らから少し分けてもらうだけじゃない。何怒ってるの?」
「...本気で言ってるのか?他人の物を盗むことに欠片も罪悪感を抱かないと?」
午前11時50分の校舎。授業のために人々が集まってくる。
しかしLuを中心に険悪な雰囲気が漂っていたため、皆が遠巻きに様子を眺めていた。
「...」
Luは気持ちを落ち着かせようと深呼吸したあと尋ねた。
「なあ。...流星街では、物を盗むのも稼業の1つとして一般的なのか?
大人たちも黙認していることなのか」
「...まあ」
「...おう」
煮えきらない返事だ。Luは泣きそうな顔で「分かった。時間を取って悪かった」と言った。
(Fe達の話によれば、彼らは9人のグループの形を取っている)
それは、Clを中心とした9人だ。丁度Luが、"彼らは特別に絆が強いらしい"と感じた9人。
「始めたのがクロロなら、彼に話を聞くまでだ」
「俺に話?何?」
タイミング良くというべきか、ClがSrも引き連れて入室した。
「こんにちは。クロロ、シャルナーク。少し時間を貰えないか」
Luがこわばった面持ちで提案したとき、先生が入ってきて授業料が始まってしまった。
授業で組手を行った。体術で実力が拮抗した相手と組まされるらしいが、Luが組んだ相手は奇しくもClだった。
「よろしく」
「...ああ」
軽くお辞儀をして、先生の合図で組み合う。
「聞きたいことがあるんだっけ?」
腹をめがけて拳を打ち込もうとしながらClが尋ねた。
「ああ。お前が盗みを働いているという話について聞きたい」
Clの拳を受け止めて足払いしようとしたLuが答えた。
「そう。で?」
「いつから始めた?」
「3年前。8歳の頃」
「何故?」
「欲しかったから」
ClがLuの足蹴りを避けて跳躍する。
「最初は1人でやってた。盗むこと自体は楽しい。ただ手に入ったものに興味が湧かなくてさ」
Clが助走をつけて殴りかかろうとするので腕で止める。
「だから皆に盗品を譲っていたら、一緒に盗もうっていう仲間が出来た」
今では9人、とClが言う。
2021、11、2
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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作者名:まくらぎさん | 作成日時:2021年10月31日 17時