スラ厶街より (ページ11)

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9人柱ページ11

「今日は基礎トレーニングのあと、射撃のトレーニングをしましょう」
「今日は爆弾生成法と解除方法を」
「グループに分かれて戦闘訓練を」

保全隊の訓練は大抵午後から始まる。午前中は自由時間で、家族があれば家事を手伝い、金がなければ稼ぎに出る。

元はどこかの国の大尉だったと噂される、穏やかそうな高齢の先生は言った。

「私達は流星街の護衛という重要な任務に就いている。だからこそ3食の食事が保証され、他人より余裕のある生活ができている。
それが何を意味しているかしっかりと考えるようにしてくださいね」

歳の差に対する配慮はなく、成績争いはなかなか熾烈だ。

毎日何かしらの技能テストがあり、順位は即日開示される。一定基準を下回るのが続けば除籍処分になるらしい。

Luが周りの様子と成績表を観察していたところ、118人の子供達の中でも強く信頼を集めている実力者が、9人ほど居ると分かった。

Luは勝手に彼らのことを9人柱と呼ぶことにした。

まず、なんと言っても力関係が上位にありそうな少年、識別番号17番。クローリンことクロロ。

最初にLuが出会った相手、識別番号115番、モスコビニウムことマチ。

41番のNb(ニオブ)ことノブナガ。

26番のFe(鉄)ことフェイタン。

84番のFr(フランシウム)ことフランクリン。

92番U(ウラン)、ウヴォー。

38番Sr(ストロンチウム)、シャルナーク。

9番F(フッ素)、フィンクス。

そして91番Pa(プロトアクチニウム)はパクノダ。

彼らはよく一緒に活動するメンバーであり、何か不思議な絆で結ばれているように見えた。そして他の訓練生達も彼らに...というかクロロに全幅の信頼を置いているようだ。

Luは流星街に馴染むためにも、彼ら、特にクロロと交流を深めたいと思っていた矢先。

方向転換せざるを得ないと思うような事件が起きたのだった。

2021、10、31 続く。