De#29 ページ12
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ぱらぱら ぽつぽつ
いくら待っても雨音は止まらない
むしろ激しくなる一方
なんで梅雨の時期に
傘を忘れてきてしまったんだろう
駅までダッシュするしかないな
関係者出入口の前で立ち尽くしていると
後ろから足音が
「帰らないの？」
『光さん、お疲れ様です』
「お疲れ様」
『今日傘忘れちゃって』
「Aちゃん電車通勤だっけ」
『はい』
「ごめん、俺も傘持ってない」
『駅まで走るので大丈夫ですよ！』
「...着いてきて」
『え』
「家まで送る」
私の返事を待たずに
光さんは駐車場に歩き出してしまった。
私は慌ててその後を追い
彼に見えないように小さくガッツポーズをする
憧れの光さんと一緒に居られる！
普段関わることが少ないから滅多にないチャンス
傘忘れてくれてよかったー。
たどり着いた先には高そうな外車が止まっていた
私は後部座席の扉に手をかける。
「助手席に座って」
『そ、それはダメです！』
「なんでダメなの？」
『申し訳ないからです』
「俺は平気だけど」
『いや光さんじゃなくて、彼女さんに』
「............」
『助手席って特別な場所ですから他の女性が座ったらダメです』
「そうなの？」
『そうです！』
助手席は神聖な場所
彼氏の車に自分以外の女性が助手席に座ることを
嫌がる女性もいる
複数に乗車るならまだしも
異性と２人っきりだから特に
『だから後部座席に「問題ないよ」
「助手席に座らせる女性はいないから」
『...彼女いるんじゃ』
「いない」
『年上の女性と付き合ってるって聞きましたけど』
「誰から聞いたの？」
『雄洋さん』
「それ古い情報」
『古い？』
「去年別れた」
『え、あ、そう、なんですか』
「後ろに荷物置きたいから助手席座って」
『...わかりました』
後部座席の扉から手を離し
助手席の扉を開ける。
光さんが後部座席に荷物を置いてる隙に
私はまた小さくガッツポーズ
憧れの人に今彼女がいない
その事実に嬉し過ぎて
別に立候補したいってわけじゃないけど
チャンスはゼロじゃないってことが分かった
傘忘れてなかったら知ることができなかった情報
改めて傘忘れて良かったー。
「忘れ物ない？」
『大丈夫です』
「じゃあ行こうか」
『はい、よろしくお願いします』
スタジアムを出ると強い雨音が車内に響く
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ぴか(プロフ) - コメント失礼します。パスワード保護の作品を拝見したいのですが、どこにメッセージを送ればいいかわかりません。教えていただてないでしょうか？成人済みです。 (2020年2月20日 22時) (
レス) id: 662766437e (このIDを非表示/違反報告)
あっさん(プロフ) - 初めまして！読ませてもらってます、すごく面白いです！丸選手のもっと見たいです(＞＜)できたらお願いします(._.) (2019年8月27日 11時) (レス) id: 472d8e7748 (このIDを非表示/違反報告)
つー(プロフ) - 全く中途半端だとは感じませんでしたよ！また更新楽しみにしておきます！スランプが大変なのは、よくわかるので……。ゆっくり楽しみながら書かれて下さい！リクエストに対応してくださり有難うございました。 (2019年8月26日 2時) (レス) id: 93addbfaf2 (このIDを非表示/違反報告)
つー - 初めまして、つーと申します。リクエストなのですが3の、続編書こうか迷っていると書かれていた小林選手との後日談をお願いしたいです。いつも楽しみによんでいます！おれんじさん、これからも、頑張ってくださいね！！ (2019年7月14日 22時) (レス) id: 4eca82afd5 (このIDを非表示/違反報告)
kobamina0531(プロフ) - リクエストありがとうございました。また同じ設定で違うパターン書いてほしいです (2019年7月6日 15時) (レス) id: 09902afc1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おれんじ | 作成日時：2019年6月22日 23時
