隣にいてもいいですか【3】 (ページ8)

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「Aちゃーん！明石さーん！」

「メシ行こーう！」

私と明石さん声がする方を見た。

遠くで柳田くんや慶三さんが手を振っている。
その後ろには他にも４人くらい立っている。

明日休みだからってまた飲みに行くのか
呆れながらも彼らのもとに行こうとしたら手を掴まれた。

『明石さん？』

「Aちゃん」

『はい？』

「行かないで」

『...............』

「...............」

そっと掴まれた明石さんの手を離し
振り返って遠くにいる彼らに大きな声を出す

『すいません！今夜彼氏とデートなんでー』

「えー？」

「はー？Aちゃん彼氏いるの？」

『だから行けませーん！』

「明石さんはー？」

「ごめん、俺も用事がある！」

「...はーい、わかったー」

そう言って遠くにいる男達は背を向けゾロゾロと歩き出した。
ただ慶三さんだけは何かを察したのかニヤッと私達を見てから
背を向けて歩き出した。

隣にいる明石さんの顔を見る。

『慶三さんにバレたかもしれないです』

「まぁ慶三さんならいいよ、それよりAちゃん」

『はい？』

「ありがとう」

明石さんは微笑みながら私の頭を撫でてくれた。
それがかっこよすぎて私はまた抱き着いてしまった。

「Aちゃん、だからダメだってー(笑)」

『健志さんがかっこよすぎるのが悪いです』

「だから(笑)」

明石さんの子供な一面が見れて嬉しかったから
私は言うこと聞かずにまた強く抱き着いた。

「家帰ったらお仕置き」

『え.........そ、それは』

「楽しみだなー」

『あの...あ、明石さん...ごめんなさい』

慌てて彼から離れるが時は既に遅く
ニコニコした笑顔を私に向けてきた。

「明日休みだから朝まで可愛がってあげるね？」

『え』

大好きな明石さんの微笑み
その微笑みが怖くて今度は前でなく後ろに下がってしまった。