Sh#8 ページ7
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日本シリーズ第５戦が終わり
会いたくて仕方ない彼のもとへ走って向かう。
『明石さん！』
「あ、Aちゃん」
『同点ホームランかっこよかったです』
「ありがとう。ギータに全部持ってかれたけどね(笑)」
『そ、そんなこと！明石さんの同点ホームランがなかったら
延長にいかず負けてました...本当にかっこよかったです』
「Aちゃんは優しいね」
『あの...健志さん』
「ん？」
明石さんは優しい微笑みをしながら私の目を見てきた。
それを合図に私は明石さんに抱きつく。
香水の香りとほんのり汗の匂いがするユニホームに顔を埋める。
かっこよすぎて...好きすぎて...我慢できなかった。
試合中もずっとソワソワしてしまうほど
彼は私の頭をぽんぽんと軽く叩いて引き剥がそうとする。
「こら」
『嫌です』
「ダメだよ」
離れたくない私は腕の力を強くする。
そんな私を明石さんは小声で私に語りかける。
「Aちゃん」
『...............』
「Aちゃん？」
『もう少しだけ』
「ここじゃ人に見られちゃうから...お家帰ってからしよう？」
『.........でも』
「離れてくれないともう二度と抱き締めてあげないよ」
『...うっ』
「いいの？」
『それは嫌です』
「じゃあ離して？」
渋々明石さんから離れる。
「ありがとう」
『................』
「Aちゃん」
『分かってます...付き合ってることがバレちゃいけないです
軽率なことをしてすいませんでした』
「うん...家帰ったらたくさんしようね」
『はい』
子供の私と違って明石さんは大人
年齢はそこまで差はないが精神年齢の低い私なんかと
なんで付き合ってくれているのが今だによく分からない。
「着替えてくるね」
『はい...まってま「Aちゃーん」
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作者名：おれんじ | 作成日時：2019年1月12日 23時
