��-C#9(G#8)- ページ22
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C#9
(現G#8)
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コンコンッ
夕方、ホテルの部屋の扉が叩かれ覗き孔を覗くと
今だに不機嫌オーラを出してる彼の姿が
『丸さん？』
「入れて」
『は、はい』
「ん」
『どうし...っん』
扉を開け招き入れると彼は
私を壁に押し付け唇を塞いできた。
息が出来ないほど荒い口付けをされ
抵抗したくても力が強すぎて動けない
『んぅ....よ、しひろ』
「...っん」
『はぁっ、はぁっ』
「...ごめん」
名前を呼び腕を叩くとやっと離してくれた。
息が乱れる私を佳浩は申し訳なさそうな顔で
背中を優しく摩ってくれる
それが嬉しくて彼の胸に飛び込むと
彼も私の背中に腕を回し抱き締め返してくれた
「A」
『んー？』
「ごめん」
『もう大丈夫だよ』
「いや、そっちじゃなくて」
『.........もしかして昼間のこと？』
「ん」
『私こそごめんなさい』
「いや」
『職員の仕事を選手にやらせちゃダメだよね』
「............」
『今度からはちゃんと自分で「ごめん」
『佳浩？』
私の肩に顔を埋める佳浩の頭を
今度は私が優しく撫でてあげる
嬉しそうに擦り寄る佳浩が可愛くて
彼の頭に頬を寄せる
シャンプーの匂いがする
「俺が」
『ん？』
「俺が、手伝ってあげたかった」
『............』
「広輔に先越されるし菊池はAを口説くし」
だから不機嫌になって私を怒ったんだ
相変わらず不器用な佳浩の顔をあげさせ
彼に口付けをする。
「...A」
『嫉妬してくれてありがとう』
「ん」
『佳浩以外の男の人に興味ないから大丈夫だよ』
「............」
『ね？』
「はぁー、お前なんでそんなに可愛いの」
『えっ』
佳浩は私の腰に手を回し抱きかかえ
部屋の奥にあるベッドの上に私を降ろす
彼は私の前に立ち見下ろしながら尋ねてきた。
「菊池にチョコあげてないよな？」
『もちろん』
「広輔からチョコもらってないよな？」
『もらってない』
「で、俺のチョコは？」
『ちょっと退いて』
「ん」
その質問に応えるためベッドから立ち上がり
机の上にある市販のチョコを口に入れて
佳浩の首に手を回す。
『ここ』
「上出来」
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作者名：おれんじ | 作成日時：2019年1月12日 23時
