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隣にいる広輔くんの存在を忘れてしまうくらい
菊池さんの背中を見つめているとその背中を隠すように
バットを持った丸さんがこちらに近付いてきた。
不機嫌なオーラを出しながら
「A」
『はい』
「選手に手伝わせるなよ」
『......すいません』
「職員の仕事だよな」
『そうです』
「自分のことは自分でやれ」
『......はい』
「Aは悪くない」
「は？」
「俺が好きで手伝ったんだからAは悪くない」
「頼まれても断れ」
『そ、うですよね...ごめんなさい』
「おい」
『いいの...私が悪いんだから』
「でも」
「馴れ合いする暇があるなら早く準備しろ」
「お前いい加減に『広輔くん』
『大丈夫だから』
今にも丸さんに掴みかかりそうな広輔くんを抑えると
丸さんは私たちを睨み付け不機嫌な顔のまま立ち去っていった。
「なんだあいつ」
『ちょっと機嫌が良くないのかもね』
「.........ごめんな」
『広輔くんが謝ることじゃないよ』
「A」
『気にしてないから大丈夫』
「本当に？」
『本当に』
「またいつでも手伝うから」
『ありがとう』
「遠慮せずいつでも言ってね」
『うん、ほら打撃練習始まるよ』
バッドを持った選手たちが次々とグラウンドに
集まってきたので広輔くんの背中を押す。
「A」
『ん？』
「チョコレート好き？」
『うん…好きだけど...』
「そっか」
申し訳なさそうな顔をしていた広輔くんは
白い歯を見せ可愛い笑顔を向けたまま立ち去っていった。
真面目な顔で
不機嫌な顔で
可愛い笑顔で
立ち去った３人
次に会うのは
✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽
落ちはタナキクマル 3つです。
お好きな落ちを選んでください☻
本当は14日に更新したかったんですが
忙しくて間に合いませんでした(T^T)
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作者名：おれんじ | 作成日時：2019年1月12日 23時
