C#2・C#33・C#9(G#8) ページ18
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※2018年のキャンプ
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「Aちゃん」
『............』
「今日なんの日か知ってる？」
『...........』
「ねぇねぇ」
打撃練習の為の器具を用意する私に付きまとうお猿さん
構ってる時間も余裕もないので無視してるんだけど
それでもしつこく話しかけてくる
「Aちゃーん」
『...............』
「ねぇーなんの日か知ってるー？」
『.........煮干の日です』
「は？煮干？」
『に(2)ぼ(1＝棒)し(4)』
「無理やり過ぎない？」
『全国煮干協会が決めたことです』
「煮干協会って」
予想外の返答に困った顔をしてる菊池さん
してやったりの私はボールがたくさん入ったカゴを持ち上げ
ようとしたら先に誰かが持ち上げてくれた。
見上げると白い歯を出して笑う広輔くん
「手伝うよ」
『.........いいんですか？』
「もちろん」
「広輔ー邪魔すんなよー！」
「それはお前だろ」
「え、俺邪魔してないよね？」
『ずっと邪魔でした』
「えー」
「ほらお前も１箱持て」
「はいはい」
『ありがとうございます！』
２人の優しさ？に甘え、準備を手伝うってもらうことに
ボールの入ったカゴをそれぞれ持ち移動する。
「なんの話してたの？」
「べつにー」
「なんだよ」
『今日はなんの日って話』
「あーなるほど」
「Aちゃんが煮干の日って」
「煮干？バレンタインじゃなくて？」
「普通そっちだよなー」
『普通じゃなくてすいません』
「Aは誰かにチョコあげるの？」
『あげませんよ』
「え、俺にはー？」
『ありません』
「えーチョコ欲しかったー」
『大丈夫ですよ、ファンの子からたくさんもらえます』
「Aちゃんからのが欲しい」
『はいはい』
調子のいいこと言う菊池さんを受け流し
ピッチングマシンのそばにカゴを置いてもらう。
『ありがとうございました』
「まだ手伝えることある？」
『もう大丈夫ですよ』
「いいの？」
『運ぶのは今ので最後でしたから』
「そっか、じゃあキク行こう」
「...............Aちゃん」
『はい』
「Aちゃんからしか受け取らない」
『え？』
「Aちゃんのこと俺は本気だから」
そう言い残して立ち去っていく菊池さん
いつもはヘラヘラ冗談ばかり言ってくるのに
真面目な顔でそんなこと言うから私の心臓は自然と早くなる。
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作者名：おれんじ | 作成日時：2019年1月12日 23時
