F#5 ページ37
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自分以外誰もいないコピー室で
午後の会議の為に資料を印刷する。
何も考えずひたすら印刷していると
突然耳元で囁かれた。
「Aちゃん」
『......っ！』
「ふっ(笑)」
『お、大田さん！』
「誰もいないし泰示でいいよ」
『......泰示さん』
「んー？」
『離れて』
「なんで？」
『...っん...もう...耳元で、話さないで』
泰示さんはコピー機の前に立つ私の後ろにピッタリくっつき
ずっと耳元で話しかけてくる。
それに耐えながらコピーを進めるが彼はやめようしない。
「嫌なの？」
『嫌というか...誰か来たら…まずいです』
「見せつければいいよ」
『だ、だめです』
「A」
『っあ』
泰示さんは私の髪を耳にかけ、さらに近くで囁いてきた。
声もそうだが、吐息が耳にかかり身体が反応してしまう。
その反応を見て泰示さん嬉しそうに笑ってきた。
『もう...辞めてください！』
「ごめんごめん(笑)」
『誰か来たらどうするんですか』
「大丈夫だって」
泰示さんは怒る私を無視して後ろから抱き締めてきたので
さらに抵抗するが力が強くてなかなか離れない。
『だめですって』
「それより充電させて」
『え？......んぅ』
顎を持たられて上を向かされたかと思うと
抵抗する暇もなく口付けをされた。
唇が離れたかと思ったら
下唇を口に含まれて甘噛みをされ吐息が漏れてしまう。
「っん」
『っ...はぁ』
「はぁ...A...「大田さーん！」
『......っ！』
部屋の外から聞こえた同僚の声に驚き慌てて私たちは離れると
コピー室の扉が開き同僚が部屋に入ってきた。
「大田さんここに......ぁ」
「なに？」
「あーいえ、あの...すいませんでした！失礼します！」
「は？」
『............』
同僚は泰示さんの顔を見て驚愕し慌てて部屋から出ていった。
同僚の奇怪な行動に泰示さんと顔を見合わせる
『あっ！』
「ん？」
『た、泰示さん...唇に』
「唇？」
泰示さんの唇に赤いものが
何をしていたのか一目瞭然
「Aの口紅だ(笑)」
『最悪』
「やべぇーバレたなー(笑)」
全然やべぇって顔をせずヘラヘラしてる泰示さんの頭を
コピーした書類を丸めて殴り密会なんて二度しないと心に決めた
✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽
諸事情によりコメント欄を閉鎖させていただきます。
たくさんのコメントありがとうございました！
すごく嬉しかったです☻
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作者名：おれんじ | 作成日時：2019年1月1日 18時
