隣にいてもいいですか【2】 (ページ47)

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コーヒーを飲み終えて私たちは席を立つ。

店を出るとタクシーを呼び家に帰る。
さきほどの冷たい空気はもう流れていない。

「美味しかった？」

『美味しかったー』

「よかった」

『また行こうね』

「うん」

笑い合いながら楽しく会話をしていたら家に着いた。

家に入り私は着替えよう化粧台に向かうと
何故か智之も私の後に着いてきた。

「この口紅？」

『なにが？』

「俺があげたやつ」

化粧台に置いたままにしてあった口紅を手に取り尋ねてきた。

『そうだよ』

「ん」

『え、え、なに』

「つける」

『は？』

智之は口紅を出して私に向けてきて
困惑してる私を無視してそのまま唇に塗ってきた。

塗り終わるとじっと私を見つめくる。
そしてニヤッとした笑みを向けてきた。

「似合う」

『.........本当に？』

「うん、似合う」

『でもさっき』

「それは...俺じゃない別の人から貰った物かと思ったから」

『ん？』

「俺があげたやつって思ったらすげぇ似合って見える」

『なにそれ単純』

「うん、俺単純」

『もう』

似合ってるならいいか。
智之の顔がどんどん近づいてきたので咄嗟に抵抗する。

『まって、口紅ついちゃうから』

「いいよ」

『でも』

「ダメなの？」

『口紅拭いてから』

「つけたまましたい」

『えー』

有無を言わさず智之は口付けをしてきた。

智之の唇にまた口紅がついてしまっても本人は気にせず
何度も何度も口付けを繰り返した。

「口紅プレゼントするとか俺すげぇな」

『なんで？』

「男が女に口紅プレゼントする意味知ってる？」

『え、意味があるの？』

「うん」

“あなたにキスしたい”

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前回は柳田くんで男性が女性に服をプレゼントする意味でしたが
今回は口紅をプレゼントする意味をテーマにしてみました！

プレゼントシリーズたまに書いていきたいと思います。