隣にいてもいいですか【2】 (ページ43)

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Sh#36の場合。

試合も仕事も終わり帰ろうとしたら
近くの部屋でスイングする音が聞こえて立ち止まる。

今日も練習してるんだ。

その部屋をそっと開けて練習している彼に気付かれないよう
恐る恐る部屋に入り、練習を見守る。

ようやく一軍に合流できた彼は毎日のように自主練をしてる。

最近帰ってくるの遅いもんなー今日も遅いのかな

なんて考えながらスイングしてる彼を見守る。

やがてバットをおろし彼は後ろを振り返った。

「......えっ」

『お疲れ様、大成』

「いつからいたの？」

『ついさっき』

「声かけてや恥ずかしい(笑)」

クシャッと笑う彼にタオルを渡してあげる。

タオルで汗を拭きながら芝生に座っている私のそばに座る。

「今日ごめんな」

『うん？あぁ...私もごめんね』

「てつはいつもあんな感じなの？」

『うーん...うん』

「まじか」

うなだれる大成の頬に手を添える。

それに気付いて添えてる私の手を握ってくる。

「付き合ってるの内緒にするんやめようかな」

『ダメだよ...お互いの立場的に』

「うん......でもてつが！」

『じゃあ哲朗には彼氏がいるってことだけ伝える！
大成の名前をださなければ問題ないでしょ？』

「なるほど！Aちゃん天才」

クシャッとまた笑いながら握っている私の手に口付けしてきた。

「Aちゃんに触れていいのは俺だけ」

『うん、大成』

「ん？」

『私も触れていい？最近、大成に触れられてない』

「あ、ごめんな。最近帰り遅いもんね...おいで？」

『ん』

私は腕を広げた大成に近付きそのまま抱き着く。

彼は私を抱き締めながら頭を撫でてくれる。

そっと私の耳元で囁く。

「あと少し練習するから...待ってて？一緒に帰ろう」

『うん、待ってる』

「家帰ったらもっと俺に触っていいから」

『ふふふっ(笑)楽しみ』

「俺も触っていい？」

『ほどほどにね』

身体を離しそのまま大成に口付けをする。