隣にいてもいいですか【2】 (ページ18)

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G#22 ページ18

「誠司、昨日の女子アナどうした？」

「お、おい！」

菅野くんの言葉に私は反応する。

「えー誠司さんまた連絡先もらったんですか？」

「なに言うてんの！貰ったの智之やろ」

「は？お前昨日俺に自慢げに見してきたじゃん」

「そんなことしてへんわ！」

「誠司さんに合コン頼めますね！」

「あ、そっかー誠司頼むわ」

「やらねぇよ！」

私はマッサージしながら彼らの話に耳を向けていた。
その内容にイライラし始め自然と手に力が入る。

「いい痛い、痛い！Aちゃん痛いって！」

内海さんの声に慌てて手を離す。

『あ、ごめんなさい...』

「力強いよーむっちゃ痛かったわ」

『すいません、本当にすいません...大丈夫ですか？』

「Aちゃん内海さんに恨みでもあるの？(笑)」

「え、俺なんかした...？」

『違いますよ！ちょっとぼーっとしてて
予想以上に力が入ってしまいました』

「いつもしっかりしとるのに…大丈夫か？」

『...大丈夫です』

そう言ってまた内海さんのマッサージを続ける。
そして彼らの方を見ると相変わらず
菅野くんが誠司をからかっていた。

「Aー？」

『............なんですか？』

「お、怒ってる？」

『別に怒ってないです』

「あの...さっきのことなら気にせんで」

『なんのことですか？』

「いや、ほらあの...連絡先のこと」

『連絡先もらったんですか？』

「もらってへん！押し付けられただけや」

『よかったですね』

「え？」

『可愛らしい方から連絡先もらってよかったですね。』

「別に......良くないんやけど」

『合コンできるといいですね。頑張ってください』

「本気で言うてんの？」

『......本気で言ってますよ』

「...じゃあ今から彼女に連絡しよう」

『そうですか』

「今夜にでもご飯誘おうかなー」

『もういいですか？失礼します』

素直になれない自分に腹が立つ。

本当はすごく嫉妬してるのにムキになって
思ってもいないことを言ってしまった。

連絡先なんてもらわないで欲しい

合コンなんてしないで欲しい

連絡もしないで欲しい

素直にそう言いたかった。

誠司の彼女は私なんだからって

周りには内緒にしてるので大きな声で言えない。

その歯がゆさもまた苦しい

どんどん涙が頬を伝っていく。

誰かに見つかる前に急いでトイレに向かった。