【短編集】黒は君の夢。【ブラックチャンネル】

◆特別授業は放課後に（学パロ？） ページ36

※魔界の高校に通うJK夢主ちゃんとブラック先生の話。捏造設定アリ。
　教師ブラックさんが見たかっただけ。こんな教師絶対恋するやん。


ミステリアスだったり、どこか余裕のある男性はよくモテるらしい。

現に、私の好きな人は、ブラック先生はよくモテた。
私の通う女子高で唯一の男性教諭であり、私に担任の先生であり、初恋の人でもあるブラック先生の周りには、いつも大勢の女子生徒がブラック先生と話そうと寄ってたかっている。

(今日もすごい人気だなぁ…。)

大嫌いな魔界史のノートの端に落書きをしながら、いつもと変わらぬ風景にそんなことを思う。

普通、好きな人が他の女の子に囲まれているのなんて見たら、嫉妬で気が狂いそうになる。
でも、ブラック先生に恋をするに限っては、そんなことで嫉妬していてはキリがない。

それに先ほど述べたように、ブラック先生は異性への対応に余裕がある人で、女子たちの黄色い声にも「興味がない」という様子で適当にあしらって、さっさと職員室に戻ってしまうのだ。

…これだけ聞いたら、私の初恋の相手は高嶺の花で、私は実ることのない恋をしているように聞こえるかもしれない。

けれども、私はどうしてもこの儚い思いを諦めることができないでいた。


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「Aさん？手が止まっちゃってますよ、オレちゃんの話ちゃんと聞いてましたぁ？」

「えっ…あ、は、はいっ！」

ブラックの先生の声に私は我にかえる。
妄想に耽って、ブラック先生と二人で放課後の補習中だったことをつい忘れていた。

私の高校での成績は、少し…いや、かなり悪い。
特にブラック先生が担当の魔界史と西洋魔術の成績は悲しきかな学年でもビリに迫る勢いの出来だった。

そのため、放課後は毎日こうしてブラック先生直々に補習をしてくれるのだ。
そして、この束の間のひとときこそ私が彼への思いを中々捨て切れない大きな理由になっていた。

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