◆執着 ページ30
※ブラックとこっそり恋愛してる魔王の娘夢主ちゃんの話。
ゴリゴリの捏造設定。
「おっと…これ以上はダメですよ。Aちゃんのお父様にバレたらさすがのオレちゃんも死んでしまいます…!」
魔界にある自分部屋で、少女に迫られたブラックはごまかすように言った。
俗に言う両手壁ドンを喰らっている状況で、ブラックが柄にもなく取り乱していたのにはれっきとした理由がある。
「ぶ、ブラック…焦らさないでよ。パパのことなんて関係ないでしょ?」
「そ、そう言われましても…。」
魔界でもかなり上位の力を持つブラックは、並大抵のことでは動じない。
人間はもちろん、ほとんどの悪魔は彼に取って何の脅威でもない。
しかし、ブラックよりも上位の悪魔ともなると話は別だ。
具体的には、魔界の支配者である魔王とその側近の大悪魔達。
いくらブラックが強いと言えど、そう言った悪魔達には歯が立たないのだ。
そして、神…いや何の悪魔の悪戯か、ブラックの目の前にいるこの少女こそ現魔王の愛娘:Aだ。
ブラックが困惑するのも無理はなかった。
「いつもそうやって誤魔化してずるい!ブラックの意気地なし。」
「おやぁ…?オレちゃんは元からずるい男ですよ?知りませんでした?カカカ…!」
「も、もう…私は本気なのにぃ…。」
いつもこうして迫られては、ブラックは達者な口でのらりくらりと少女の誘いをかわす。
そんな状態だからこそ、二人はキスすらしたことがなかった。
魔王の娘に、手を出してしまえばどうなることだろうか。
少なくとも、悪魔であるブラック自身にも想像がつかないほど恐ろしい結末が待っていることは間違い無いだろう。
そして、本人もそれを重々承知している。
だから、出せない。出さない。
「私ばっかり好きでつまんない…。」
「ンフフ…心配しなくても、いつかたくさんしてあげますよ…。」
「それっていつ…?」
「さぁ…いつかです。いつか。…”その時”が来るまで、ですかね。」
「?」
不機嫌な少女の頭を優しく撫でながら、ブラックは意味ありげにクスッと笑った。
いつか、自分が少女の父親の実力を超える、その時まで。
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イエイ - ぎゃああああああああああああ!!??いい作品すぎるー!?続きが待ちきれないぜ☆←落ち着け (9月12日 21時) (レス) @page43 id: 3b9832ac3e (このIDを非表示/違反報告)
おむすび - 個人的に余裕全開の先輩ブラックがうぶな後輩夢魔主を抱く(?)話しが好きです。(いいぞブラックもっとやれ) (2023年4月2日 7時) (レス) id: ef589f12bf (このIDを非表示/違反報告)
いなり(プロフ) - かりりんさん» コメントありがとうございます♪ぜひぜひ、気長にお待ちください (2022年6月20日 13時) (レス) id: 44292e34f7 (このIDを非表示/違反報告)
かりりん - 続き楽しみです❗️ (2022年6月17日 18時) (レス) id: 2cbb035564 (このIDを非表示/違反報告)
かりりん - こうゆう作品探してました。 (2022年6月16日 22時) (レス) @page38 id: 2cbb035564 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いなり | 作者ホームページ:Twitter → @inary_2055
作成日時:2020年12月25日 22時