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それは、俺にとってこの世で一番知りたくなかった事実。
「彼ね…、真面目な人が好きなんだって。…こんな不良娘じゃなくてさ。」
「………。」
やめろ。
聞きたくない。
それ以上は。
「…だから、私…もうやめる。本気で好きになった人だもの、自分を…変えたいの。」
「……。」
最悪の気分だった。
膝から崩れ落ちて、そのままボロボロになっちまうんじゃないかってぐらいの虚脱感。
…でも、何より…
「ねぇ、だから、お願い、ライダー。」
「A…。」
あいつが見せたその表情が、綺麗だと思った。
俺や仲間の前では見せない、穏やかで、朗らかな…うっとりするような笑顔。
「…分かった。」
「ライダー…。」
「勝手に、しろ…っ。もうお前なんか仲間じゃねぇっ！失せろ！…裏切り者っ！」
「！！！」
違う…。
「大丈夫だ」「幸せにな」とか、俺が言うべきだったのはそんな言葉だったはずなのに、
…嗚咽を抑えながら、出てきたのは、微塵にも思っちゃいない、嘘と暴言。
(…違う、…違うんだ、A…。)
あの時の顔が、記憶に焼き付いて仕方ねぇ。
…Aは、…あいつは、…ものすごく、悲しそうに…今にも泣き出しそうな顔をしていたから。
「ほら！立ちなさい！男でしょ！」
「アタシ、もっと強く…なりたいの。」
「ライダー、あんたほんとに最高ね！」
今までのAとの記憶が走馬灯のように蘇る。
…目の前のAに反して、思い出すのは、強気で真っ直ぐなあいつばっかりだった。
「…っ！」
「ま、Aっ！」
……最後に見た、あいつの目には、涙が滲んでいて。
走り去っていくAに、俺は、手を伸ばすことすらできなかった…。
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いなり(プロフ) - カービィさん» こんなに古い作品にコメントしてくださり感謝しかありません！リクエスト、遅くなるかもしれませんが検討しますね(^^)コメントありがとうございます。 (9月19日 12時) (
レス) id: 44292e34f7 (このIDを非表示/違反報告)
カービィ - リクエストです。できればタレサンくんのお話が読みたいです！ (8月15日 15時) (レス) id: ff8fbaf575 (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - お願いします！好きです！更新頑張ってください！ (2021年1月31日 12時) (レス) id: 1f65b2d6f9 (このIDを非表示/違反報告)
七夏(プロフ) - はい!!!無理せず頑張ってください! (2020年12月25日 15時) (レス) id: 716685a2fc (このIDを非表示/違反報告)
いなり(プロフ) - 七夏さん» コメントありがとうございます！リクエスト承りました！久しぶりのリクなので張り切って書きますね(´・∀・｀) (2020年12月25日 11時) (レス) id: 44292e34f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いなり | 作成日時：2020年9月12日 19時
