6話 白い魔術師 ページ8
「こんにちは。」
霊体化してこの施設の中を散策もとい奴の捜索をしていると、何かしらの明かりが見えた。
何となく、懐かしいような匂いがして誘われるように辿っていく。
同じように英霊が複数、向かっていた。
しばらくすると、一際明るく光っている部屋があった。他の部屋に比べて大きなその部屋には、食堂というプレートが掛かっている。
中には複数の職員や英霊が食事をとっているようだった。
私はそれを見て踵を返す。食堂になど用がないからだ。まず、私達英霊に食事は必要ないから。
そう思って振り向くと目の前に顔があり、思わず霊体化を解いてしまった。
そして現在、その男に挨拶されたばかりである。
「君がマスター君の言ってた新入りさんかい？いやはや、召喚早々宝具を放とうとしたと聞いたからどんな人かと思っていたけれど、とても可愛らしいお嬢さんだね。」
一言で言おう、胡散臭い。
ニコリとした好青年のような笑みがどことなくやつに似ており気分を害する。
男は白い羽織・・・こーと、コートだ。多分それを着ていた。
「食堂に行くんだろう？一緒にどうかな。」
誘われているのだろうか、何故？藤丸立香からの指示だろうか。
「そんなに怖がらないでほしい、とって食うつもりはないからね。マスター君が酷使された私達に捜索を頼んできたものだから、フラフラ歩いていたら偶然にも見つけたというわけだ。」
「・・・それと、私が食堂に行くことになんの関係がある。」
「食堂のルールとかを説明してあげないと分からないだろう？生憎食堂の主はただ今大忙しだからね、先輩としてこれくらいはしてあげないと。」
先輩として、ということはやはり私が今のところ一番新しい英霊なのだろう。
「一ついいだろうか。」
「どうぞ。」
「サーヴァント同士で殺し合うことを、藤丸立香に邪魔されない方法は、彼女を殺す以外であるか？」
空気が変わった、というより食堂から視線を感じるようになった。相当耳がいいやつもいるのだろうなと思う。
「ないと言ったらどうするのかな。」
「どうもしない。彼女を巻き込むつもりは毛頭ないが、故意せず巻き込む可能性はある。
かといって彼女が奴をかばったとしても、私は間違いなく宝具を撃つ。
もし彼女に親しいのなら、彼女を止めてもらいたい。」
すると男は首を振った
「聞くような子じゃないよ？彼女。」
だって私達のマスターだからね！と男は誇らしげに笑った。
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コッペリア - renaさん» ありがとうございます。一気よみ、割と時間がかかるのに読んでくださって本当にありがたいです。続編でもよろしくお願いします。 (2018年3月25日 12時) (
レス) id: afa478f1da (このIDを非表示/違反報告)
コッペリア - Mさん» なかなか更新できなくて申し訳ありません…そろそろ続編ですのでそちらの方もよろしくお願いします。 (2018年3月25日 12時) (レス) id: afa478f1da (このIDを非表示/違反報告)
コッペリア - あっぷるさん» ありがとうございます。続編が完結して余ったページで作る予定なのでちょっと時間がかかりますがよろしくお願いします。 (2018年3月25日 12時) (レス) id: afa478f1da (このIDを非表示/違反報告)
rena(プロフ) - とても面白くて一気に読ませていただきました！更新楽しみに待ってます！ (2018年3月24日 23時) (レス) id: 8104f6caff (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - 天草と夢主ちゃんがとても好きです^^*続き楽しみにしています。更新頑張ってください！ (2018年3月18日 21時) (レス) id: bf7dfd3d5f (このIDを非表示/違反報告)
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