First いつもの朝に ページ2
『あぁ……今日も起きなきゃいけない。眠たい、辛い』
「可哀想な思想の女だな」
目が覚めて携帯を確認すると、たくさんの通知とアラームが鳴った形跡。
未だなり続けるアラームを止めてのそりと立ち上がると、扉でポテチを片手にミルキが立っていた。
『あ……朝から目が汚染された』
「俺は森林火災から出た二酸化炭素か?」
『二酸化炭素の方がまだ地球に必要とされてるよ』
「よしわかった、いつか殺す」
『いつかなんかい』
携帯片手にブタちゃんの隣を通り過ぎる。
ポテチのいい香り……いや、朝から惑わされるな。
あれはもう汚染されている。ミルキの唾液と脂が染み付いた手に触れているのだ。
我慢だ、ガマン。
『まだ10時じゃん……もうちょっと寝れた』
携帯で時間を確認してから、夜間の通知を消して行く。
『…ん? LINE入ってた』
《新着メッセージがあります》
2件入ったその無機質な文字をタップする。
宛先は……友達ではない人からだった。
《やぁ、A。ヒソカだよ》
《クロロから連絡先聞いちゃった♡》
『……え、ヒソカなの?』
いきなりのメールに戸惑う。
まあ、元々ヒソカとは仲良かったけど、わざわざ連絡先を交換するような機会もなかったし、会えば話すような、そんな仲。
《やっほーヒソカ。なに、びっくりした。笑》
《いきなりどうしたの?》
あまりの衝撃と、少しの嬉しさで私は素早くキーボードをタップした。
…すると、今の今まで返信を待っていたのか。
送った瞬間既読がついた。
《クロロはAの連絡先知ってるのに、ボクは知らないなんて嫌だったからね◆》
《クロロとは仲良かったから、それでかな?》
送った瞬間、また既読がつく。
…なのに、2分経っても既読をつけたまま返信は来なかった。
『……なに? 回線混み合ってんのか?』
「Aちゃん、食事中に携帯はしまいなさいっ」
『あいあーい』
キキョウさんに促されて携帯をしまおうとすると,
……ブブブ
『来た!』
「Aちゃん!!」
《へぇ、そうなのかい》
『…何よ、適当に返してくれちゃって』
私が待った2分返せ糞ピエロ。
やっと来た返事はそっけない。
さっさと携帯直さないと、またキキョウさんに怒られる。
《それより、今日暇かい?》
『……え』
―…直した携帯をまた手に取る。
嘘じゃない、あのヒソカからお誘いが来た。
お箸をぽろり、床へと落とす。
……これは、一体?
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おそらまめ@個人経営(プロフ) - れおなさん» うわあああ素敵なコメントを頂いて僕も嬉しい限りです…!また機会があればヒソカの新作作りたいと思ってるのでその時も是非お願いしますね! (2017年12月14日 6時) (レス) id: 0b0bec3b96 (このIDを非表示/違反報告)
れおな - 素晴らしいヒソカをありがとうございますほんとにもうわたしの好み理想どストライクなヒソカでしたおかげで明日も生きていけます本当にこんな素敵な作品を生み出してくださってありがとうございますうぅう(落ち着け) (2017年12月12日 19時) (レス) id: 3fff1d4b8d (このIDを非表示/違反報告)
おそらまめ@大学生(プロフ) - みさん» もう最後はめちゃくちゃ詰め込みましたけれども…! 最後までお読みいただきありがとうございました!! (2016年11月6日 23時) (レス) id: b11d7f77c2 (このIDを非表示/違反報告)
み - なんだかんだ幸せな感じで終わってて面白かった! (2016年10月17日 10時) (レス) id: 05c76846ea (このIDを非表示/違反報告)
おそらまめ@大学生(プロフ) - hshshshsさん» わぁ…! 何て嬉しい褒め言葉でしょうか…。ありがとうございます、更新頑張ります! (2016年8月24日 7時) (レス) id: b11d7f77c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おそらまめ | 作成日時:2016年2月1日 0時