入院生活 ページ2
明日退院出来ると先生に言われて病室に戻る前にもう一度出久の顔を見に行こうと出久の病室に寄った。
「え…？」
ベットの上で座って窓の外を眺める出久。
「出久…！」
「…A」
起きてたの！？
びっくりして駆け寄ると俯いた出久。
「守るって言ったのに守れなくてごめん」
「…っ、そんなのいいよ」
椅子に腰掛けて出久の手を握った。
「皆のこと、守れなかった」
「同じだよ、私も出久のこと守りたかった」
出久の大きな目に涙が溜まっていく。
出久の表情を見てるとこれ以上慰めの言葉をかけても届かないような気がして何も言えなくなった。
誰よりも優しい人だから人の痛みに敏感なんだ。
正義感が強いから守れなかった後悔が大きいんだ。
「出久」
立ち上がって出久を抱きしめた。
背中を撫でることしかできないけど、出久の抱えてるものが少しでも小さくなってほしくて。
出久の小さな泣き声が聞こえて、しばらくして私の背中に腕が回ってきた。
「ごめん、次は守るから」
「守らないで、一緒に戦わせてよ」
その言葉に返事はくれない。
しばらくお互い無言のまま抱きしめ合ってた。
正直、離れるタイミングを逃しただけだけど。
「…あの、すまない。そろそろいいかな？」
その声にビクッとして出久から離れるとオールマイト。
「え！？あ、はい！いつから！？」
「10分ほど前だよ…君たちずっと抱き合ってたから入りにくくて…すまない」
決してやましい気持ちはないけど。
教師に見られるのは恥ずかしい。
私だけがおどおどして出久は少し照れくさそうに俯いた。
…いつもの出久じゃないみたい。
「緑谷少年のお母様が来ているんだよ」
「え！？は、早く言ってくださいよ！」
見られてないよね？
見られてたら気まずすぎるんだけど！？
って私の心の声はオールマイトに届いたらしく「見られてないから大丈夫だよ」って言われた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 210人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちらす(プロフ) - 神夜さん» コメントありがとうございます♡コメントいただくともっと更新するのが楽しくなるのですごく嬉しいです(^^) (11月10日 1時) (
レス) id: 76c578a8dc (このIDを非表示/違反報告)
神夜(プロフ) - 本当に大好きな作品で今までコメントはしない勢だったんですが思わずしてしまいました♡これからも更新たのしみにしております♡ (11月9日 21時) (レス) @page13 id: 7a3da2a4c7 (このIDを非表示/違反報告)
ちらす(プロフ) - 頭おかしい人間8号さん» いつもありがとうございます♡今までで一番早く続編に移行しました(笑)楽しんでいただけるようがんばります！ (11月1日 1時) (レス) id: 673d919b26 (このIDを非表示/違反報告)
ちらす(プロフ) - 月姫さん» ありがとうございます♡楽しくてすぐにお話がいっぱいになっちゃいます…(笑)絶対に完結まで続けますのでこれからもよろしくお願いします(^^) (11月1日 1時) (レス) id: 673d919b26 (このIDを非表示/違反報告)
頭おかしい人間8号 - 続編おめでとうございます！8章？なのか？が始まったのが昨日のことのように感じる、、、これからも更新頑張ってください！ (10月31日 22時) (レス) id: aaa997ad31 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちらす
| 作成日時：2023年10月31日 13時
