十度目の、 ページ12
貴方side
『はは、覚えてないやー。』
その一点張りで突き通そうとしたその時。
黒の組織を無事に壊滅させたのか、元の大きさに戻った工藤新一が私の元へやってきて胸ぐらを掴んだ。
…ん?胸ぐら?
待って待って、仮にも私7歳のか弱い乙女だよ??
パワーハラスメントで訴えたろかこのやろ。
『わわっ、ちょ、お兄さん?』
「…ロボット、じゃねーな。」
ったり前だろ。人をロボット扱いすんな。
「取り敢えず、おめーが前世の記憶が無い事だと仮定して、今どこに住んでんだ?」
『えっと、あっちにある児童養護施設です。』
そう答えた途端に顔を見合わせる瓜二つのこの二人。
えっなに、二人で私をいじめようってか。←
「よし、決定だな。
明日の朝に引き取りに行くから、それまでにお別れ会でも済ませとけ。」
『いやです帰って下さい。』
「めいたんてーは今日何処に泊まんだよ。」
「俺はそもそも日帰りの予定だっつーの。」
まてまって、か弱いレディを差し置いて会話しないでちょ。
てか私を引き取るのは決定事項かよ。ふざけんなごら。
お前らこれでもし私がAじゃなかったら誘拐だぞ誘拐。
それでいいのか東の探偵。
『えっと、私を引き取るって、どっちのお兄さんが?』
「「そんなん俺に決まってんだろ。
…は?/え?」」
見事なまでに綺麗にハモる馬鹿二人。
わぁ、あめーじんぐ(棒)
実はこいつら気が合うんじゃないの?
「ふざけんなキッド!
おめー、Aを殺してなくても守りきれなかった癖に渡せる訳ねーだろ!」
「それ自分の首絞めてるって自覚しろよ名探偵!」
その後もこの壮絶な戦いが5分くらい続き、私が快斗を指名した所で争いは消えた。
イケメンでもこんな取り合いされても嬉しくないものだなと、しみじみ感じた私だった。
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作者名:除草剤 x他2人 | 作成日時:2019年6月8日 9時