１３９羽 ページ9
日向は百沢の指に当てるように、上へスパイクを打った。
そのボールは高く、高く上がって
――やがて、レシーブを拾わせるまもなくコートに落ちた。
ピッピー、と笛が鳴る。
「っしゃああああ！！」
こうして、対角川戦も幕を閉じた。
二勝を果たした――つまり、１０月の大会への出場権を得た。
「(これで及川サンや若先輩のいる舞台へいけるんだ。)」
目を細めてAは笑った。
・
「多分この辺に……」
Aはケータイにつけていたストラップを落としてしまったので、探していた。
そのとき
「なぁなぁ、何してるの？」
と、声をかけられた。
振り返ると男が二人居た。
金髪の男と、茶髪の男。見覚えは無い。
「って、あれ？お前アレじゃん！！白鳥沢の白鳥！」
「あー！確かに白い！！」
「え、あ、はい。」
「可愛いくて全体的に真っ白って噂ホントだったのかぁ……なぁ、名前なんてゆーの？」
「白石A、です。」
「名字にまで白はいってるじゃん！なぁなぁ、メアド交換しない？あ、ラインでもいーよ」
金髪の男にずいっと迫られる。
「……失礼ですが、どちらの高校の方ですか？」
「あぁ俺？俺は、」
「何してるんですか？」
三人そろって声の主のほうを見ると、そこには誰かのお弁当箱を持った清水が居た。
「き、潔子さん」
「おぉぉぉ、また美人な子来たー！」
「レベルたけー！」
清水がAの元によってきて、手首を掴んで「行こう。」と声をかけて無理矢理歩き出そうとしたが、男たちは行く手を阻む。
「ちょちょ、それはないでしょ！」
「二人ともメアド教えてよ。ね？」
しつこい男たちに「待たせてる人たちいるんですけど……。」と清水が困った様子で呟いた。
そんなとき、ズバッと二人の男と清水とAの間に何者かが割り込んできた。オレンジのふわふわした髪、小さい背丈。
「しょ、翔陽？」
日向はAと清水の背中を無理矢理押して進めた。
「そ、それ、お、俺のお弁当箱で――」
「まてまてー。」
しかし、金髪の男に首根っこを掴まれて放られてしまう。
「まーだ話の途中じゃーん」
と、また男が言い寄ってきたとき
「あのぉぉぉぉ！！！」
日向が高々とジャンプして再び間に割り込んだ。
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もち - 初コメ失礼します。あの、セットポイントとマッチポイントの違いはご存知ですか？所々間違っています。凄腕マネという設定なら、そういうのはキチンとされた方が良いのでは…？ (2020年8月9日 13時) (
レス) id: 9c382bbadc (このIDを非表示/違反報告)
美衣(プロフ) - 135話で、角川の長身選手の身長が１ヶ所だけ間違えて書いてあります。 (2019年8月24日 11時) (レス) id: 17d30bab42 (このIDを非表示/違反報告)
魂祐 - 黄金川が正しいです (2017年6月6日 11時) (レス) id: f41f51613c (このIDを非表示/違反報告)
rina(プロフ) - 面白いです！155羽はどこに行ったんですか？ (2017年1月27日 23時) (レス) id: b2365399a8 (このIDを非表示/違反報告)
赤兎リエ輔 - 雪氷さん» 楽しみに……！ありがとうございます！光栄でござる(*´｀)← 好きと言ってもらえて嬉しいです！投票もコメントもありがとうございます！！ (2016年8月9日 23時) (レス) id: 9a5c590feb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤兎リエ輔
| 作者ホームページ：http://nekomoti
作成日時：2016年8月4日 4時
