１３７羽 ページ7
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「(澤村さんと西谷さん、何か気づいたみたいな顔つき。さっきのスパイクから気づけること……他のスパイクと同じだったところは……コース……そうか、コースの打ち分けが……)」
2mの弱点に気づき、思わず笑みがこぼれる。ようやく見つけた糸口……逃す手はない。そう考えて口角を上げるAの顔はこれまで見たことないくらいの悪い顔だ。
隣でともに試合を見守る谷地に凄く悪人面だなあと思われていたことをAは知らない。
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続く試合の最中。ボールが繋がれて、今までと同様に百沢にトスが上げられる。
「(彼が打ってくるときはストレートを――捨てる。)」
「よっしゃあああ！！」
案の定クロスに打たれたボールを、そこで待機していた西谷が拾った。綺麗なAパスを貰った影山は日向にトスを上げる。お得意の斜めに飛びでスパイクを打とうと飛び上がった日向だったが、流石の2m相手にはなかなか厳しい。
ぎりぎりのところでブロックに追いつかれ、慌てて日向はフェイントにスイッチする。その選択が功を奏し、なんとか得点につながった。
皆がそのプレーに歓喜している中で、Aは奇妙に手を動かす影山が目に入った。なにか……いつもと、雰囲気が違う。
「今日は……なんかいい。」
影山が小さく呟く。そして勢いよくAの方を見た。驚いて一瞬ビクッと反応した後、「何、」と声をかける。けれどそれに答えるでもなく、影山はただただまっすぐAを見ていた。何かを訴えかけるように。
「(……新しい速攻をやりたがってる？)」
少し考えて、たどり着いたのがその可能性だった。
出すのは早い気もし無くはない……けれど、烏野にとって、日向にとって出場チームの中で1番不利な2mの選手を有するここだろう。
出すのは惜しい。けれど、試すには悪くない。
以前こちらを見つめる影山に、Aは頷いた。影山はそれを受けて澤村の方へ話に行く。澤村にも許可を取るなら何でこっちに聞いたんだよと思う反面、その頼られ方が少しだけ嬉しくて。少しだけ、笑みがこぼれていた。
田中のサーブから試合が再会する。百沢のスパイクを西谷が上げ、日向はすぐに走り出した。その動きを百沢が目線で追う。そして、まだ経験の浅い彼は助言を鶴のみにした。
「(ボール、だけ。)」
百沢がボールがある影山のもとへ移動した直後、日向のスパイクは決まって角川のコートにボールが落ちる。異次元なプレーに会場全体が歓喜と興奮で沸いた。
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もち - 初コメ失礼します。あの、セットポイントとマッチポイントの違いはご存知ですか？所々間違っています。凄腕マネという設定なら、そういうのはキチンとされた方が良いのでは…？ (2020年8月9日 13時) (
レス) id: 9c382bbadc (このIDを非表示/違反報告)
美衣(プロフ) - 135話で、角川の長身選手の身長が１ヶ所だけ間違えて書いてあります。 (2019年8月24日 11時) (レス) id: 17d30bab42 (このIDを非表示/違反報告)
魂祐 - 黄金川が正しいです (2017年6月6日 11時) (レス) id: f41f51613c (このIDを非表示/違反報告)
rina(プロフ) - 面白いです！155羽はどこに行ったんですか？ (2017年1月27日 23時) (レス) id: b2365399a8 (このIDを非表示/違反報告)
赤兎リエ輔 - 雪氷さん» 楽しみに……！ありがとうございます！光栄でござる(*´｀)← 好きと言ってもらえて嬉しいです！投票もコメントもありがとうございます！！ (2016年8月9日 23時) (レス) id: 9a5c590feb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤兎リエ輔
| 作者ホームページ：http://nekomoti
作成日時：2016年8月4日 4時
