【ハイキュー！！】白鳥から烏へ ＜part４＞

１７９羽 ページ48

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翌日。3日連続で烏野は仙台市体育館を訪れていた。



歩いて入り口を目指すその途中、烏野メンバーの前に牛島が立ちはだかる。「牛若だ……。」と呟いて皆立ち止まったが、日向と影山とAだけはお構い無しに進んでいった。

「あ、おい！」と止める声も聞かず、牛島の前に立つ。



「日向翔陽、影山飛雄……A。」

「決勝まで来ました。」
「コンクリート育ちの俺たちが。」
「いい実が実らない"はずの"私たちが。」
「あなたをぶった押して、全国行きます。」



3人ははっきりと牛島にそう言い放った。その目に宿った強い意思と闘志は消える気配などないし、すくんでしまいそうにもない。3人は物怖じすることなくじっと牛島を見据えた。



「……楽しみにしている。コートで会おう。」



そういって建物内に入っていく牛島の背中を見つめる。圧倒的なまでの力と自信をもった彼をどれだけ追いかけてきただろう。かすかに脳裏に浮かんだ中学時代の自分は確かにその背中に恋をしていた。

そんな昔の自分を払拭するように首を振る。そんな感情もういらない、持っているわけにはいかない。



「(今はこんなに素敵なチームメイトがいるんだもん。)」



烏野のメンバーを見つめてAはそっと目を細めた。




「おーしっ！絶対行くぞ、春高！！」
「おぉぉぉ！！！」



真っ黒なカラスの集団が、今――高貴な白鷲へ挑む。




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