173羽 ページ42
「俺にもってこいやぁぁぁぁ!」
そう叫びながら、日向は左――と見せかけて右に飛んだ。
しかしネットに近すぎる。
それを影山はしっかり目で確認して、ネットにかなり近いトスを出した。
「(!そういうことね!)」
「誰もいない!打ち下ろせ!」
「誰もいない!打ち下ろせ!」
Aと影山の声が重なった。
ほとんど垂直に落とされたボール。
この点によって17対16。烏野はブレイクをはたした。
・
点の取り合いがまた続く。
そんな中、青城は交代のようで、金田一と矢巾――2年のセッターが変わった。
ピンチサーバー。そして防御力強化の目的だろう。
彼のサーブから始まって、烏野は繋いで返す。
及川がスパイクを拾った。及川がファーストタッチ。しかし青城にはもう一人セッターがいる。
「矢巾!」
「はい!……京谷!」
矢巾が京谷に上げる――が、少し短い。
咄嗟にそれを察した京谷は左手でスパイクを決めた。
18対19。ここで青城にブレイクされた。
・
青城のサーブを西谷が綺麗にひろって、影山がトスのモーションに入る。
そのボールは日向にあげられた。
完璧なトス。完璧なタイミング。
強打が来る、と青城は身構えた。
「おらぁぁぁぁ!」
と、全力でフルスイング……と思われたが、日向はフェイントに切り替えた。
それがコートに落ちて19対19。同点だ。
ピッと笛が鳴って選手交代の合図がされる。
「京谷……頼んだぞっ」
悔しそうな表情で、矢巾は京谷にそういった。
長い長いラリーが続く。
ここを決めたら先に20点代。なんとしても決めたい、と皆意気込む。
先に20点代に乗ったのは
――青葉城西だった。
「あわてなくいい!まだ一点だ。」
澤村は落ち着いている。
皆そんな澤村を見て、笑顔を浮かべた。
「(ここ一本。喰らい尽きたい。)」
京谷のサーブからスタートする。
それを澤村が取ると、田中のスパイクが青城のコートに決まった。
「よっしゃあ!!」
これで20対20――大接戦だ。
ピーッと笛が鳴る。
この白熱の戦い。一歩でも突き放されたくない、そんな場面で
10番の札を持った山口の姿があった。
「(いけ。第二セットのヒーロー。)」
511人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もち - 初コメ失礼します。あの、セットポイントとマッチポイントの違いはご存知ですか?所々間違っています。凄腕マネという設定なら、そういうのはキチンとされた方が良いのでは…? (2020年8月9日 13時) (レス) id: 9c382bbadc (このIDを非表示/違反報告)
美衣(プロフ) - 135話で、角川の長身選手の身長が1ヶ所だけ間違えて書いてあります。 (2019年8月24日 11時) (レス) id: 17d30bab42 (このIDを非表示/違反報告)
魂祐 - 黄金川が正しいです (2017年6月6日 11時) (レス) id: f41f51613c (このIDを非表示/違反報告)
rina(プロフ) - 面白いです!155羽はどこに行ったんですか? (2017年1月27日 23時) (レス) id: b2365399a8 (このIDを非表示/違反報告)
赤兎リエ輔 - 雪氷さん» 楽しみに……!ありがとうございます!光栄でござる(*´`)← 好きと言ってもらえて嬉しいです!投票もコメントもありがとうございます!! (2016年8月9日 23時) (レス) id: 9a5c590feb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:赤兎リエ輔 | 作者ホームページ:http://nekomoti
作成日時:2016年8月4日 4時