episode.54 ページ4
「え…？」
その“命令”に、みっともない程動揺してしまう私。
それに対し、米津さんは何故かニヤニヤと笑っている。
嫌じゃないのだろうか。
私なんかと……ハグ、だなんて…。
「俺、2番だけど」
飄々と言う米津さんに、
「私…、1番、です」と声をかける。
「あれ、気のせいかな？黒蘭はさっき、『1番さんが2番さんに抱きつく』って命令したよね？ってことは、Aが俺に抱きつくんでしょ？」
米津さん…！！
「流石にそれは…無理があります…」
とりあえず反抗してみる。
だって、私から米津さんに抱きつくとか…、考えただけで顔が熱を帯びる位だ。
「すみません、取り下げましょうか？」
遠慮がちにそう申し出てくれる黒蘭さん。
その優しさに感動し、
「ごめんなさい、お願いします」と頼もうとするが。
「A」
米津さんに、名前を呼ばれる。
「は、はい…」
「王様の命令は絶対。これ、原則だよ？暗黙の了解だよ？いいの、破っても？」
そう言われてしまったら、もう取り下げなど頼めないじゃないか！
申し訳なさそうに視線を下げた黒蘭さんをちらりと見、私は決意した。
「……分かりましたよ！やりますって！やればいいんでしょう！？」
半ばキレ気味になってしまった。
「んふふ、いい子だね。じゃあ、どうぞ？」
私を弄ぶかのように悪戯気な笑みを零し、長い両手を広げる米津さん。
あそこに…、私から飛びつく！？
無理無理、やっぱり無理だ。
どうしよう……。
そうして少しの間躊躇っていると、
何と黒蘭さんが助言をくれた。
「あ、じゃあ…。面と向かって抱き合うのが恥ずかしければ、米津さんに後ろ向いてもらったらどうですか？その方が緊張が緩和されるんじゃ…」
成る程、その手があったか。
どちらにしても恥ずかしいだろうが、まだマシな気がした。
「黒蘭さん、ありがとうございます！という訳で米津さん、お願いします」
「んー、仕方ないなぁ…。黒蘭、余計なこと言わない！」
「え、俺のせいですか…」
文句を言いつつも、渋々ながら後ろを向いてくれた。
改めてみると、米津さんって抜きん出て背が高いんだな…。
広い背中をぼーっと眺めていたが、
やがて、自分がしなければならない事を実行する決意が固まり。
そうして、私は彼に近づき……、
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ぽち - 更新ありがとうございます(*･ω･)*_ _)ﾍﾟｺﾘ (2019年9月23日 19時) (
レス) id: d5f649f093 (このIDを非表示/違反報告)
碧穂(??)(プロフ) - ぽちさん» コメントありがとうございます！更新が度々遅くなってしまい、申し訳ございません…。゜(´∩ω∩｀)゜。ご期待に応えられるよう頑張っていきますので、これからもお付き合いいただけると嬉しいです！ (2019年8月7日 23時) (レス) id: deb8b25063 (このIDを非表示/違反報告)
ぽち - 更新、待ってました！嬉しいです！ありがとうございます(*^^*)これからも応援してます！ (2019年8月7日 21時) (レス) id: d5f649f093 (このIDを非表示/違反報告)
碧穂(??)(プロフ) - ぽちさん» 再びコメントありがとうございます！いえいえ、お気になさらず！これからもaventure.をお楽しみいただけますと幸いです。 (2019年7月9日 18時) (レス) id: deb8b25063 (このIDを非表示/違反報告)
ぽち - こんばんは。この作品、本当に好きなんですが、ちょっと訳があってお気に入り登録できないんです…ごめんなさい。でも、星はたくさんつけて投票しました！登録できなくてごめんなさいm(_ _;)m (2019年7月6日 21時) (レス) id: d5f649f093 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朔月α・碧穂 x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/adoa59721/
作成日時：2019年4月3日 21時
