コミュ障少女と狐 ページ34
こんのすけにギロリと睨みを効かせて事情を聞くと、亮さんへの殺意やら何やらが込み上げてきて爆発しそうになった。
亮さんにここ、地下牢に封印されていたこと。この本丸は通称、ブラック本丸だということ。刀剣たちの身体に自分好みの傷を付け、観賞用としてそのままにしていること。(包帯はそのため)夜伽をしたり、またさせたりしていること。自分の言うことを聞かない刀剣たちを、その兄弟の前で折っているということ...
よし、亮さん殺ろう(^^)
『...で?どうして私のことを?』
亮さんへ殺気を飛ばしながら、私はこんのすけに一番気になっていたことを質問する。
"視ていた"とはどういうことなのだろうか?
もし本当に視られていたのならば、私のSEが反応する筈なのだ。しかし、生憎そんな視線はここに来てから一度も感じたことは無かった。
だから疑問に思ったのだ。彼...こんのすけが、どうして私のことを知っているのかが。
「はい...実は私、神無月様がここに来たときからずっとあなた様のことを視ていたのでございます。ただ、本体が封印されていた為に今までご挨拶が出来ずにいて...」
『うん。だから、どうやって?』
「式神の力、にございます。これは、ありとあらゆる事象に認知されることが無いのです。それは勿論、あなた様のサイドエフェクトにも」
『...知ってるんだ』
「当然でございます!」
胸を張ってそう言い切ったこんのすけに、私は目を丸くする。まさか、私のSEのことを知っていたなんて...
『...なるほどね』
疑問が解け、私はふむと頷いた。
「...神無月様」
こんのすけが耳と尻尾を下げ、如何にもしょんぼりしていますという顔をして俯いた。小夜がどうしたの?と心配げに顔を伺う。私も首を傾げ、彼の言葉を待つ。
「...私は、あなた様に謝らなければならない」
『...なんで?』
何を謝ることがあるのだろうか?
再び口を閉じたこんのすけに、理由を問う。すると彼は、意を決したようにぱっと顔を上げた。迷いのない、決意ある顔であった。
「...私が、貴女をここに...この本丸に連れて来たのでございます」
『...』
「私は、亮様の行いが許せませんでした...」
一言一言、噛み締めて言葉を紡ぐ。私と小夜は黙ってそれを聞いていた。
「ずっと、待っていたのでございます...この本丸を助けてくれる、救世主のことを。私がここに閉じ込められる瞬間、私は力を使って貴女をここに連れて来る為、門を繋げました」
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マンゴータルト - 四方さん» すみません!意図的にロックを掛けてます!!続きが書け次第、外すのでそれまでお待ちください!! (2016年10月22日 13時) (レス) id: c00500378b (このIDを非表示/違反報告)
四方(プロフ) - マンゴータルトさん コミュ障とブラック本丸は紙一重続きが、ロックされていて読めないのですが………。 差し支えなければパスワード教えてもらえますか? (2016年10月22日 11時) (レス) id: a45b5ffb69 (このIDを非表示/違反報告)
琴乃(プロフ) - オチは、2希望です。 (2016年10月15日 9時) (レス) id: 1a1a007ba2 (このIDを非表示/違反報告)
月詠 - 初めまして!オチは3がいいです。応援しています!頑張って下さい! (2016年10月13日 19時) (レス) id: 5c8f3d365b (このIDを非表示/違反報告)
鈴乃 - オチは2が希望です!宜しくお願いします!! (2016年10月11日 19時) (レス) id: 22f537c9a2 (このIDを非表示/違反報告)
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