【ＷＴ】コミュ障少女とブラック本丸は紙一重【刀剣乱舞】

コミュ障少女と刀剣男士 その2 ページ4

歌仙「なっ！？」

薬研「おっ！」


刃を向けられ、ほぼ反射的に後ろへ後退する。こんなことが出来るのは私が今、トリオン体だからだ。生身だと絶対に出来ない芸当である。

そんな私の反応に目の前の二人は随分と驚いたようで、目を大きく見開いていた。


歌仙「...へぇ、結構動けるんだね」

薬研「見かけによらずな！」

『......』


いや...動けるのはトリオン体だからであって、私自身は運動能力皆無だぞ？
それとヤゲン、それ割と酷いからな？


『..あんたたち、何者？銃刀法違反だよ？』

薬研「銃刀法？」

歌仙「僕たちからすれば、貴女の方が不審者なんだけとね？」


うん、ごもっともです。
こんなフードを深く被り、更にプルプルと震えているコミュ障の方がよっぽど不審者に見えるだろう。
...あ、ちょっと悲しくなってきた。


歌仙「君は...何者なんだい？」

薬研「歌仙！」


更に刃を突き付けてくるカセン。その目は少しばかり殺気立っているように感じる。ヤゲンが止めてはいるが、少しも聞く耳を持っていないようだった。
...これはあれか？返答ミスったら、即お覚悟されるあれか？嘘やろ(゜ロ゜)
よし、自己紹介するんだ私。死にたくなければ今すぐに土下座して許しを乞うんだ...


『...人に名前を聞くときは、まず自分から名乗るべきでしょう？親に習わなかったわけ？』


私は馬鹿か？馬鹿なのか？いっそのこと腹を切ってやろうか？？？
なんで素直な言葉が出てこないんだ...ふざけんなよ私...しかも、物凄く上から目線な物言いだったよな...あ、私死んだわ(確信)


歌仙「...！」

薬研「...っく、あはははは！！」

『...はぇ？』


死(確信)を覚悟して来世に想いを寄せる私。すると、この場の雰囲気にまるで合わない笑い声が聞こえてきた。突然のことで、思わず変な声が出てしまった。恥ずかしい...


薬研「いや〜、くくくっ...」

歌仙「...本当に、君は何者なんだい？刃を向けているに...随分と強気だね」


ああ、成る程な...私の馬鹿さ加減に耐えきれなくなって思わず笑ってしまいましたってか？
...煩いわ(^^)
自分が一番分かっとるわ！！(# ゜Д゜)


薬研「フ〜...まぁ、あんたの言うことは一理あるな...俺っちは薬研藤四郎だ。よろしくな！」

歌仙「僕は歌仙兼定...君の名は？」

『......』


何ということでしょう。薬研藤四郎と歌仙兼定と言えばもしや...


『か、刀...？』


二人...いや、二振りが同時に頷いた。
...嘘やろ(゜ロ゜)

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