コミュ障少女とゲーム ページ17
耳元で、カタカタと刃が震えている音が聞こえてきた。
『殺るなら...殺ればいい』
それで気が済むのなら、と続ける。ビクッと肩を上げて息を飲んだ白い鶴。
『あんたは...あんたたちは道具じゃないよ...道具は、そんな悲しそうな顔しない』
「...っ、」
落ち着かせるような...彼の震えを止めるような声音で言葉を紡ぎ、頭を撫でてやる。敵意が無いことを教えたかったからだ。
『...確かに、人間にはいろいろいるよ?あんたを傷付けたクソみたいな人も...私みたいな人と話せないクズなコミュ...障...』
あ、ヤバい...結構傷付く...(自業自得)
彼からは腕を離して、そのまま床に両手をついた。頭を垂れて落ち込むポーズを取る。
「...クスッ」
ぶつぶつ言っていると、笑い声が聞こえてきた。ゆっくりと顔を上げて声のする方を見る。一生懸命に笑いを堪えて、肩を震わせている彼がいた。ワーヤッタネワラッテクレタヨ(白目)
『...なに?』
「い、いや...フフフッ」
おい、耳が真っ赤だぞ...笑いたければ笑え...
ジト目で彼を見やりながら、私は頬を膨らませた。ようやく発作が治まったようで、彼は一息吐いてから涙目でこちらを見てくる。
...涙目止めろ襲うぞ(^^)
「...俺にはまだ、お前が善か悪かなんて分からない...俺をこんなんにした奴は完全に悪だけどな?」
あ、襲うとか言ってすみませんでした私も完全な悪ですね切腹してきます...
『...だったら、見極めれば?私を』
「え?」
『私がここにいる間に誰かを傷付ければ、私はあんたにとって完全な悪...そのときは斬って貰って構わない』
「...」
これは一種のゲームだ。いち早く、私を信じて貰うための...命を掛けたゲーム...
...始終トリオン体でいるがな!え、当然だろう?これくらいはハンデを貰っても許されるだろうからな!!(震え)
『...どう?』
「...良いぜ、乗った!面白そうだしな!!」
ワーイイエガオデスネー(T_T)
ふふっ、といたずら好きの子どものように笑う彼。初めて本当の笑顔を見た気がした。そして私はあることを思い出す。
『...そう言えば、自己紹介がまだだったな』
「俺は鶴丸!鶴丸国永だ!!」
『大声出すな、うるさい...』
「悪い悪い...」
思わず口調を強めてしまった。それは、いつもの犬飼に対する言い方だったのだ。懐かしく思い、再び視界がぼやけたが首を振ってそれを払う。そんな私を見て、鶴丸は首を傾げていた。
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マンゴータルト - 四方さん» すみません!意図的にロックを掛けてます!!続きが書け次第、外すのでそれまでお待ちください!! (2016年10月22日 13時) (レス) id: c00500378b (このIDを非表示/違反報告)
四方(プロフ) - マンゴータルトさん コミュ障とブラック本丸は紙一重続きが、ロックされていて読めないのですが………。 差し支えなければパスワード教えてもらえますか? (2016年10月22日 11時) (レス) id: a45b5ffb69 (このIDを非表示/違反報告)
琴乃(プロフ) - オチは、2希望です。 (2016年10月15日 9時) (レス) id: 1a1a007ba2 (このIDを非表示/違反報告)
月詠 - 初めまして!オチは3がいいです。応援しています!頑張って下さい! (2016年10月13日 19時) (レス) id: 5c8f3d365b (このIDを非表示/違反報告)
鈴乃 - オチは2が希望です!宜しくお願いします!! (2016年10月11日 19時) (レス) id: 22f537c9a2 (このIDを非表示/違反報告)
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