STORY 59 ページ9
「違います、私がもうあなたとは会いたくないんです！」
本当はこんなこと言いたくなんかないのに。
どうして、どうしてこんな思いをしてまであなたに思ってもいないことを言わなければならないの…
二人の間に沈黙の時間が流れる。
そして、そんな静かな空間に響く私の声。
「お願いです、もう二度と私に会いに来ないで」
辛すぎる、最後の言葉。
私はそう言い残してつやさんから離れてまた仕事へと戻ろうとした。
だけどそんな私の腕を取り自分の方へと引き寄せたてつやさんが私に向かって叫んだ。
「そんなこと納得できるわけねーだろっ！なんだよ…ちゃんと理由を言えっ‼」
「あなたを…あなたへの愛情がもう無いからですっ‼」
それを聞いた瞬間、てつやさんが信じられないといったそんな表情を浮かべて力なく呟く。
「嘘だ…」
「本当です。もう私はあなたを愛していません」
「なぁ嘘だろ⁈なぁ、A‼」
私は俯いてただ黙っていることしか出来ずにいた。
もうお願い、てつやさんお願いだから。
私を許して…
反応のない私の肩を強く掴んだまま暫く呆然と立ち尽くしていたてつやさんが突然、私をその場に無理矢理押し倒すと手首を強く掴んで拘束してきた。
「て、てつやさん⁈」
驚きのあまり叫ぶ私を無視して、てつやさんは唇を荒々しく塞ぐと私の着物の襟元を掴みそこを大きく開く。
「てつやさん⁈やめてっ‼」
顔を背け逃れようと必死に抵抗する私の上に覆い被さって、顎に手をやり強引に顔を持ち上げられた時。
冷たい瞳で私を見つめるてつやさんと目が合った。
今まで見たことのないその視線に私の体は凍りついた。
そして、てつやさんの次の言葉に私は絶望する。
「お前が何と言おうと、俺が金でお前を買っている限り俺を拒む権利はお前にはないんだぞ？勘違いするな」
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かえで(プロフ) - あいまるさん» 当時、悩みながら書いた作品だったのですがこうして今読んで頂けたことが私にとっては最高に嬉しいです。勿体無いほどの言葉を本当にありがとうございました！ (2021年4月27日 21時) (
レス) id: 7b9a694418 (このIDを非表示/違反報告)
あいまる(プロフ) - もう、感動の一言につきます。思わず涙をこらえるページもありました。こんな作品を生み出していただいて、ありがとうございます！この作品に出会えて良かったです！ (2021年4月26日 21時) (レス) id: 8885b9410d (このIDを非表示/違反報告)
かえで(プロフ) - りなさん» お気持ちだけ受け取ります、これからも無料でガンガン読んでやってくださいw有難いお言葉を本当にありがとうございました！ (2018年11月13日 8時) (レス) id: 7b9a694418 (このIDを非表示/違反報告)
りな(プロフ) - すんばらしいです。。お金払って読みたいレベルです。。素敵なお話ありがとうございました^ ^ (2018年11月12日 0時) (レス) id: e2ead3d137 (このIDを非表示/違反報告)
かえで(プロフ) - オニク。さん» 有り難いお言葉をありがとうございました！とても励みになりました。 (2018年4月30日 14時) (レス) id: f1c141d7d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かえで
| 作成日時：2018年3月6日 17時
