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STORY 75 ページ25

これからはりょうさんと一緒に生きていく。

お腹の子を失ったあの日、私はそう心に決めた。
その優しさに強い思いに私は答えなければいけないのだと、こんな私を受け入れると言ってくれたりょうさんをもう拒むことはできなかった。
それは辛くて悲しい報われない思いから、りょうさんへと逃げただけなのかも知れない。
でも確かなのは、今まで味わったことのないような穏やかであたたかな幸せを見つけたということ。


「はぁ…りょうさん、あたし…」
「まだだよA」
「あぁ…」

絶頂がそこまで来ているのに、りょうさんは私がいく寸前動きを弱め意地悪く焦らし続ける。
それを何度も何度も繰り返され、なんとも言えない感覚と最後を向かえられない苦痛が交互に私を襲う。

「お前の体は最高だ、A。今までこんな女抱いたことない…」

りょうさんに耳元でそう囁かれながら、先ほどよりももっと激しく突かれる。
その直後私は一際高く甘い声を上げ昇りつめ、同時にりょうさんも小さく呻くとそのまま果てていった。
ようやく最期を向かえた私の意識はゆっくりと失われていく。
薄らぐ意識の中でりょうさんが私の体を強く支えながら呟くのが聞こえた。

「これはてつやの奴、今頃Aのことすげえ抱きたいんだろうな…」






「お前があいつの傍にいると籐子は幸せにはなれない」

りょうの言葉があの日からずっと心に突き刺さっていた。
本当はAに会いたくて会いたくてどうしようもない。
だけどあいつに何もしてやれずただ傷つけた俺には会う資格なんてないような気がして。
俺の想いがあいつを傷つけるだけならきっともう会わない方がいい。

そう自分に言い聞かせながら毎日はいたずらに過ぎていった。
無気力なまま日々が過ぎる中、気持ちとは裏腹にAへの思いだけが日に日に募る。

Aの笑顔が見たい。
この腕で強くAを抱きしめたい。
そして毎夜見る夢はあいつを激しく抱いている夢。

かえでの艶めいた表情。
透き通るような白い肌。
重なる唇から零れる甘い吐息。
その夢はいつも今現実に起きていることのようで…
Aへの強い思いがさらに自身を苦しめる。
今すぐお前を抱きたい、A…

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かえで(プロフ) - あいまるさん» 当時、悩みながら書いた作品だったのですがこうして今読んで頂けたことが私にとっては最高に嬉しいです。勿体無いほどの言葉を本当にありがとうございました! (2021年4月27日 21時) (レス) id: 7b9a694418 (このIDを非表示/違反報告)
あいまる(プロフ) - もう、感動の一言につきます。思わず涙をこらえるページもありました。こんな作品を生み出していただいて、ありがとうございます!この作品に出会えて良かったです! (2021年4月26日 21時) (レス) id: 8885b9410d (このIDを非表示/違反報告)
かえで(プロフ) - りなさん» お気持ちだけ受け取ります、これからも無料でガンガン読んでやってくださいw有難いお言葉を本当にありがとうございました! (2018年11月13日 8時) (レス) id: 7b9a694418 (このIDを非表示/違反報告)
りな(プロフ) - すんばらしいです。。お金払って読みたいレベルです。。素敵なお話ありがとうございました^ ^ (2018年11月12日 0時) (レス) id: e2ead3d137 (このIDを非表示/違反報告)
かえで(プロフ) - オニク。さん» 有り難いお言葉をありがとうございました!とても励みになりました。 (2018年4月30日 14時) (レス) id: f1c141d7d3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かえで | 作成日時:2018年3月6日 17時

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