Anniversary 3 ページ50
「それ本当だよ。Aちゃんが見たのは僕の彼女で間違いない」
「え、やっぱりそうなの？」
「うん。これ僕がネタばらししていいのか分からんけど、今日は記念日だからAちゃんにプレゼント買うっていって僕の彼女にアドバイス頼んだんだ」
「そういうことだったの…」
「ほらな、これで分かっただろ？」
丁度その時リビングに入って来たてつや。
虫さんからの説明を聞いて頭の中が冷静になって、今度は勝手にてつやが浮気してたと思い込んでいた自分が恥ずかしくて私は顔が上げられなくなった。
「代わりなんていねーぞ」
項垂れていたけど、そんなてつやの力強い言葉にそっと上を向く。
「Aの代わりになるヤツなんてどこにもいない。俺にはお前だけだ」
「てつや…」
嬉しくて、泣きそうになるのを必死で堪えた。
その時思い出したようにそうだと言って、てつやは手に持っていた可愛らしい小さな紙袋からこれまた可愛い小さな箱を取り出す。
中から現れたのは一粒ダイヤのピアス、それをてつやは手に取ると私の両耳にそっと付けてくれた。
「似合ってる」
「ありがとう、てつや」
「大好きだよA。これからもよろしくな」
「私も。末永くよろしくお願いします」
「ねぇ、いい感じになってるとこ申し訳ないんだけどいちを僕とこてつがいること忘れないでね」
私達を見てニコニコ笑ってるこてつを抱っこした虫さんが苦笑いを浮かべてる。
なんだか一気に恥ずかしさが込み上げると、そんなのお構い無しのてつやが私の肩を抱く。
「まぁそう言うな虫、俺らのラブラブっぷりもっと見とけ」
「調子に乗るなよ、てつや」
「それはさて置きA、愛も深まったところだしどうだ？そろそろ二人目を…」
「結構です」
「お前そんな冷たいこと言うなよぉ」
「だってもういるもの」
「え？」
「ん？」
「今日話そうと思ってたんだ」
てつやと、そして虫さんに私はにっこり微笑む。
二人は驚いた表情の後で満面の笑みを浮かべて、てつやはとても嬉しそうにガッツポーズしてる。
「みたか、俺の繁殖力！」
「まぁ、威張ることでもないけどね」
「よしA、出産の時は俺に任せろ！今度こそお前を全面サポートして…」
「虫さん、次もお願いできる？」
「僕で良かったら」
「おい、お前らふざけんなっ‼」
これからもずっと一緒だよ、だからね。
今日の日が記念日。
end.
終わり
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かえで(プロフ) - 七海さん» ありがとうございます。ついざわくん絡みの話を書きたくなってしまいますw更新頑張ります！ (2018年4月25日 15時) (
レス) id: f1c141d7d3 (このIDを非表示/違反報告)
七海(プロフ) - ざわくんを想うヒロインの気持ちがいつも繊細でとても感情移入して読んでます。これからも更新楽しみにしてます。 (2018年4月24日 17時) (レス) id: ff325b6cef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かえで
| 作成日時：2018年2月21日 12時
