ご飯ができたよ 2 ページ44
「なぁA、俺も手伝うぞ！」
そこへ珍しくてつやがキッチンに顔を出した。
虫さんと私はそれに顔を見合す。
「いいよ、虫さんが手伝ってくれてるし。それよりこてつ見ててよ」
「こっちから見てるとお前らが仲良しの新婚さんに見えんだよっ、そんなもんを黙って見てられると思うか⁈」
「はぁ？なに言ってんの、バカなこと言わないで！」
「まぁ確かに最近てつや、料理の腕上げてきてるしね」
「だろ？」
「虫さんお願いだからそうやっててつや調子に乗らせるのやめて！」
なんとか言い聞かせリビングへまた引き帰らせる。
しょんぼりしてる後ろ姿が小さく見えて、ちょっとかわいそうだったかなと思った。
「てつやって本当にAちゃんが好きなんだね」
「な、なにいきなり変なこと言ってんの？虫さん…」
驚きの発言に料理をしていた手が止まり、思わず虫さんを凝視してしまう。
そんな私を見て虫さんは微笑んだ。
「特に最近ね、てつやがAちゃんを愛おしそうに見つめて笑ってるんだ。そういうの見ると余程Aちゃんのことが好きなんだろうなって」
「…そうなのかな、自分じゃよく分かんないや」
「Aちゃんが幸せで良かった」
「え…？」
「Aちゃん達を見てると伝わってくるんだ。だから安心してる、Aちゃんがとても幸せそうだから」
そんな虫さんからの言葉に私は笑った。
「そうだね、でもそれだけじゃないよ」
「え、どういうこと？」
「てつやとこてつと、それからみんなが今まで通り当たり前に私の近くにいてくれるから。ほら、こうやって虫さんがご飯作るの手伝ってくれたり。そういう些細なことにね、本当幸せを感じてる。ありがとう、虫さん」
にっこり微笑む私に虫さんはそうかと呟いて笑い、それからまた野菜を手にした。
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かえで(プロフ) - 七海さん» ありがとうございます。ついざわくん絡みの話を書きたくなってしまいますw更新頑張ります！ (2018年4月25日 15時) (
レス) id: f1c141d7d3 (このIDを非表示/違反報告)
七海(プロフ) - ざわくんを想うヒロインの気持ちがいつも繊細でとても感情移入して読んでます。これからも更新楽しみにしてます。 (2018年4月24日 17時) (レス) id: ff325b6cef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かえで
| 作成日時：2018年2月21日 12時
