青空のウエディングドレス 2 ページ2
短期間での準備は想像以上に大変だった。
それでもてつやが張り切って色々決めたり、仕切ったりで私は割と楽させてもらった。
ただ…ウエディングドレスを決める時、めちゃめちゃ口を出してきて私の疲れは相当なものだった。
(どれくらいの数のドレス試着したかもう覚えてない)
私の体調を考えて、大きな披露宴はやらない代わりに(後日盛大にやってやる！って、てつやは言ってるけど)
式が終わったら身内だけのこじんまりしたパーティーを開くことにしてなんとか式当日を迎えた。
挙式前の控え室。
ウエディングドレスに身を包んだ私は支度を終えて大きな鏡の前に座っていた。
お腹の事を考えて胸下からふんわりＡラインになっているドレスに身を包む。
鏡に視線をやったら緊張した表情の自分が映ってる。
「どうだ、支度できたか？」
白のタキシード姿のてつやがそっと部屋に入って来た。
基本スタイルいいし背も高いてつやだから当たり前みたいにそつなく着こなしてる。
そんなてつやが私を見て片手で口元を押さえて今にも泣きそうになっていた。
嘘でしょ、普通花嫁より先に花婿が泣くなんてある？
「うう…キレイだぞ、A…」
「ちょっと、なんで先にてつやが泣くの。まだ式始まってないんだよ、しっかりして！」
「いや〜ここまでくるのに色々あったから思い出したら一気に泣けた…」
「はーもう」
なんてことをやっていたら、部屋の扉をノックする音が聞こえて係りの人が入ってきた。
「新郎さんはいらっしゃいますか？そろそろチャペルの方へお願いします」
「あぁはい、分かりました」
慌てて涙を拭って返事をしたてつやが私の方を向いた。
「じゃ、またあとでな」
「うん」
「楽しみに待ってる」
「え？」
「お前が親父さんに手引かれて、俺のとこ来るの。だから早く来いよ」
「ふふ、分かった」
なに言ってんだろって思ったけど、なんだかその言葉が嬉しかった。
てつやが係りの人と一緒に部屋から出て行く、その後ろ姿を私はそっと見送った。
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かえで(プロフ) - 七海さん» ありがとうございます。ついざわくん絡みの話を書きたくなってしまいますw更新頑張ります！ (2018年4月25日 15時) (
レス) id: f1c141d7d3 (このIDを非表示/違反報告)
七海(プロフ) - ざわくんを想うヒロインの気持ちがいつも繊細でとても感情移入して読んでます。これからも更新楽しみにしてます。 (2018年4月24日 17時) (レス) id: ff325b6cef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かえで
| 作成日時：2018年2月21日 12時
