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最終話 ページ26

「もしもし、てつや?」
「おーなんだA、どうした?」
「うん今、東京着いた」
「はぁ東京⁈なんでっ?」
「向井さんについてきちゃった」
「あーそういうこと?」
「そういうこと。だからごめん、明日のミーティング遅れるかも…」
「分かった、みなまで言うな!こっちは大丈夫だ、大いに向井くんと盛り上がってきたまえ」
「いや、それはちょっとあの…」
「健闘を祈る!」
「あっ、ちょっと⁈てつやっ…て、電話切れた」

東京駅に着いて、てつやに現状報告をしたら分かってはもらえたようだけど何となく如何わしい感じに伝わってるようで怖い。

「大丈夫ですか、Aさん」
「はい」
「良かったぁ。それなら安心して今日はこっちに居れますね」
「そ、そうですね…」
「Aさん、今日はうち泊まってってください」
「えっ、は、はぁ…」
「え?あ、変な意味ちゃいますよ?ほら、チャーハン!チャーハン作る約束したやないですか!それです、それ」

あの話がまさかこんな早く実現するなんてって、焦りながらも向井さんは笑う。
本当、私だってほんの数時間前まではこうして向井さんと東京にいるなんて考えてもみなかったし。
でもこうなってしまった以上は、もう流れに身を任せてみようかな。
だってこの先にあるのはきっと必ずハッピーエンドしかなさそうだから。


「向井さん、これだけはお互い気をつけましょうね」
「え、なんです?」
「匂わせと週刊誌」
「あーほんまやったら世界中に知らせたいんやけどなー、Aさんとのこと」
「まだ私の気持ち、きちんと話してないですけど?」
「えー⁈ここまできて嘘や言うんは無しですよ?」

なんか勘違いしちゃってる向井さんを見ておかしくてつい笑ってしまったけど、どうか安心して…

「それはこれからゆっくりお話しします。向井さんのお家で」
「え、は、はい!」





これからもっと私に教えてほしい。

まだ知らないドキドキも、あなたを想って突き動かされる衝動も。

それから、あとは…


「向井さんはいつから私が好きだったんですか?」
「それは俺のうちでゆっくり話します」
「私のまねしないでくださいよ」



これから始まる、誰にも内緒の二人だけの秘密の恋。





end.

作者より→←衝動のまま



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作者名:かえで | 作成日時:2024年1月7日 11時

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