君がいない ページ15
風邪のせいで結局あれから2日の休みののち、ダンス練習へ再度合流した私。
本日の担当メンバーである岩本さん、深澤さん、ラウールさん、宮舘さんに真っ先に深々頭を下げる。
「本当に申し訳ありませんでした！」
「そんな謝らないでください、Aさん」
「そうそう、元気になって本当良かったです」
「いえ、忙しいところこうして貴重な時間を割いていただいてるのに…」
「安心しろ、A。お前が休んだ分なんと、SnowManさん方の粋な計らいによって延長が決まった」
「…はぁ？」
「休んだ分のきっかり2日間。良かったな、A！」
下げていた頭を上げてしばゆーを見ると何がそんなに嬉しいんだか、ニコニコ顔でこちらへピースサインしてる。
それになんかイラついた私はしばゆーのケツ目掛けて思いきりケリを入れる。
「っ、痛ぁー！」
「なんでそんな勝手なことすんのよっ！これ以上迷惑掛けんなっ」
「いや、Aさん落ち着いてください。延長を申し出たのは俺達なんで」
「いえ、それなら尚更…私、期間中になんとかしますので」
「大丈夫です。こちらこそやらせてください、お願いします」
岩本さんがそう言うとメンバー4人がこちらへ頭を下げてくるから、慌てて頭上げてくださいって伝えた。
ここまで言ってくれるのなら、お言葉に甘えてもいいのだろうか…すごい悩む。
「そういえば今日は向井さんいらっしゃらないんですね」
「あぁ、さすがに今日はどうしても抜けられないスケジュールがあるらしくて」
「そうなんですね…」
「あれ、Aさん。気になります？」
「え？」
「向井のこと」
「えっ⁈いや、あの…私が倒れた時に色々良くして頂いたのでお礼がしたくて…」
「それ知ったら康二、大喜びしますよ」
「はぁ…いや、そうですかね…」
なんだろ…確かに今日、向井さんがいないことを知った時、少しがっかりしたような気がする。
どうしちゃったんだろな、私…
だってなんか凄く、向井さんに会いたいなぁって思ってしまってる。
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作者名：かえで
| 作成日時：2024年1月7日 11時
