新生活 ページ8
４月、桜の舞う季節。
みっくんと入籍をして数日、いよいよ新たな生活が始まる。
これからのことを親も交え話し合った結果、地元の大学へ進学した私は、学校のある日は基本実家から通い、休みの日に都内にあるみっくんの住むアパートへ行くということにいちをなった。
当分は通い婚という形になるけれど、全然会えないワケではないし、お互いにやるべきことはきちんとしないと二人を信じて結婚を許してくれたお父さん・お母さんに申し訳ないからと、みっくんと頑張ろうって誓い合った。
そして今日は大学へ入学後、初めての休みの日の前日。
学校が終わるとすぐにみっくんの待つアパートへと向かった。
ついこの間までは家が隣同士、思い立てば好きな時にいくらでも会えていた。
でも今はそれもままならなくなった。
人から見たらただのワガママだとは分かっていても、私にしてみれば耐えられないくらい長く感じる。
みっくんにすぐ会いたくなる。
私はやっぱりみっくんがいないとダメみたいだ。
部屋に着いてインターホンを鳴らすとすぐに、中からパタパタと足音が聞こえ、目の前の扉が開くと笑顔のみっくんが出迎えてくれた。
「おかえり、A。待ってた」
「ふふ、ただいま」
慣れないこんなやり取りがなんだか照れ臭いけどとても幸せ。
早速二人で部屋の中へ入って、私はすぐキッチンへ向かう。
「あれ、どうしたのその袋」
「ここくる途中に買い物してきたの。夕飯作ろうと思って」
「疲れてるでしょ？今晩は外に食べに行ってもいいんだよ？」
「全然大丈夫！だって、奥さんらしいことちゃんとしたいもん」
「…奥さん。そうか、Aは俺のお嫁さんなんだよね」
「うん、そうだよ」
そんな会話のあとで私達は照れながら笑い合った。
まだ実感は薄いけど、こうしてみっくんと過ごしていく中で少しずつ、結婚したんだなって思う瞬間が増えていくのかな。
「今日はね、みっくんの大好きなオムライスだよ」
「やったー！ありがとう、A」
「楽しみにしててね」
「うん」
「あ、みっくんなにか飲む？」
「そうだね、ちょっとゆっくりしようか？」
冷蔵庫に食材を入れたあと、コーヒーを淹れると二人は並んでテーブルに付いた。
六畳のワンルーム、手狭ではあるけれど学生の私達にしたらこれで充分だ。
基本はみっくんの部屋だから、私の物はあえてそんなに持ち込んでいない。
そんな二人の初めての生活空間。
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かえで(プロフ) - まりさん» 私には勿体ないくらいのお言葉を頂き本当に嬉しいです。最後までお付き合い頂きありがとうございました。 (2019年6月5日 17時) (
レス) id: 7b9a694418 (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - 好きです。この小説を読んでる時間とても充実してました！素敵な時間をありがとうございました！ (2019年6月5日 17時) (レス) id: 367abc2ae5 (このIDを非表示/違反報告)
かえで(プロフ) - こーひーまめさん» いつも読んで頂きありがとうございます！最後まで頑張りますのでぜひお付き合いください。 (2019年6月3日 17時) (レス) id: 7b9a694418 (このIDを非表示/違反報告)
かえで(プロフ) - えだまめさん» 有難いお言葉を本当にありがとうございます！あと少しで最終回を迎えます、最後まで頑張りますのでお付き合いください。 (2019年6月3日 17時) (レス) id: 7b9a694418 (このIDを非表示/違反報告)
こーひーまめ - いつも見てます！！続き楽しみに待ってます！更新頑張ってください！！！(o^^o) (2019年6月2日 23時) (レス) id: cfb9147a2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かえで
| 作成日時：2019年4月9日 12時
