いつから（side TSURIME） ページ6
Aは覚えているだろうか。
あの日、Aが俺に言ったこと。
そして二人で必ず叶えようと指切りしたあの約束を。
「しっかしみっくん、考えぶっ飛んでんなー。別に今すぐ結婚する必要なんてある？」
そらが片手にポテチをつまみながらちらっと俺を見てそう言った。
あれから1時間くらいして、Aは先に帰り(もちろん送っていった)男達だけが残った。
お菓子とジュースで軽く卒業後の打ち上げ的なヤツが続く。
今晩は全員このままえいちゃんの家で泊まりになりそうだ。
「もうすぐ東京出るんだぜ？楽しいことも、それこそ可愛い綺麗な女の子だっていっぱいいるだろうし、なにもここでわざわざ早々にAに決めなくてもさぁ」
「俺はAがいいんだよ」
「うわぁー、みっくん一途！純真過ぎっ」
「うるせぇな！」
そうだよ、俺はAでなくちゃダメなんだ。
それにAだって充分可愛いだろ！
そらの発言に憤慨していたら、それまで黙ってなにやら物思いにふけりながら、パックのリンゴジュースを飲んでいたえいちゃんがやっと口を開いた。
「二人とは付き合い長いけど、みっくんがAのこと好きだったのは知らなかった」
「俺もー」
「そんなこといちいち言うわけないじゃん。恥ずかしい…」
「いつから好きだったの？」
「いいでしょ、そんなの。もうこの話終わり！」
「なんでー？この際洗いざらい白状しなさいって！だって結婚すんでしょ、今更隠し事はなしってことで」
「どんな理屈だよ」
「いつ決めたの、結婚」
えいちゃんが俺を真っ直ぐ見つめながらそう聞いてきて、なぜかその視線には逆らうことが出来なかった。
俺とA、そしてえいちゃんは元々家が近所だし保育園からの仲だ。
色々気にならないワケないよな。
「ずっと前から」
「ずっとって、いつ？」
「小さい頃から」
「すげぇ、マジでみっくん、A一筋じゃん。ある意味怖いわ…」
「みっくんらしいよね。でもなんとなく分からないでもないなぁ」
「なに、りっくん。どういうこと？」
「Aとなら結婚考えちゃうでしょ。そらだってそう言っても、もしAと結婚出来るとしたらどうする？」
「うーん、まぁ、するかも」
「ほらね」
周りに茶化されながらAのことを思う。
本当はもっと早く、言えていたら良かったかもしれないけれど、ちゃんと伝えることができて今はすごくホッとしてる。
俺はあの時のAとの約束を、守りたかっただけなんだ。
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かえで(プロフ) - まりさん» 私には勿体ないくらいのお言葉を頂き本当に嬉しいです。最後までお付き合い頂きありがとうございました。 (2019年6月5日 17時) (
レス) id: 7b9a694418 (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - 好きです。この小説を読んでる時間とても充実してました！素敵な時間をありがとうございました！ (2019年6月5日 17時) (レス) id: 367abc2ae5 (このIDを非表示/違反報告)
かえで(プロフ) - こーひーまめさん» いつも読んで頂きありがとうございます！最後まで頑張りますのでぜひお付き合いください。 (2019年6月3日 17時) (レス) id: 7b9a694418 (このIDを非表示/違反報告)
かえで(プロフ) - えだまめさん» 有難いお言葉を本当にありがとうございます！あと少しで最終回を迎えます、最後まで頑張りますのでお付き合いください。 (2019年6月3日 17時) (レス) id: 7b9a694418 (このIDを非表示/違反報告)
こーひーまめ - いつも見てます！！続き楽しみに待ってます！更新頑張ってください！！！(o^^o) (2019年6月2日 23時) (レス) id: cfb9147a2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かえで
| 作成日時：2019年4月9日 12時
