朝の一時 ページ21
辺りの明るさにふと目覚めると、目の前にはみっくんの寝顔があった。
スヤスヤとかわいい寝息を立てて、まだ眠ってるみっくんを見ていると昨夜のことを思い出してしまって、勝手に頬が熱を帯びていく。
昨日のみっくんは私に優しく触れてきて、でも時にどこか男らしくもあった。
ダメだ、つい物思いにふけってしまう。
そろそろ朝ご飯でも作ろう。
私はみっくんを起こさないようにゆっくり身体を起こしたけれど、全身には重く気怠い感覚が残る。
また脳裏に浮かぶ雑念を軽く頭を振って払ったあと、ベッド下のフローリングに無造作に落ちていた下着と部屋着を身につけるとキッチンへ向かった。
「みっくん、起きて。朝ご飯できたよ」
まだベッドで眠り続けてる、みっくんの身体を揺さぶりながら起こしてみる。
するとみっくんがゆっくりと目を開き、まだぼんやりした顔をしてこちらへ視線を向けると起き上がった。
「おはよう、A」
「おはよ。ご飯冷めちゃうから早く支度して？」
「うん…あっ⁈」
みっくんが突然短く叫んだので、何事？って不思議に思ったところで毛布を引き寄せそれで恥ずかしそうに身体を覆ってる。
どうやら自分がまだ裸のままということに気づいたらしい。
何を今更恥じらってんのよ、女子かっ！と心の中でツッコむ。
「A、着替えるからあっち向いてて」
「…はいはい、キッチン行ってるからその間に着替えちゃって」
「うん」
みっくんの身支度が整ったところで朝食を取ることにした。
テーブルにはピザトーストとコンソメスープ、フルーツヨーグルトとコーヒーが並ぶ。
「わぁ、おいしそう！」
「ほんとにおいしいといいけどね」
「そんなの絶対おいしいよ。いただきます！」
「ふふ、どうぞ」
私が用意したメニューを、どれもおいしいと笑顔で言ってくれるみっくんを見て、心の中があたたかくなってこちらまで笑顔になる。
そんなほのぼのとした気分で食事を進めているとみっくんと目が合った。
「あのぉA、身体、大丈夫？」
「え？うん…」
「そっか、良かった」
尋ねられた言葉の意味になんとなく気づくと、お互いの態度がぎこちなくなっていく。
「あっ、えーと…今日どっか遊び行こうか？」
「う、うん」
「どこか行きたいところとかある？」
「そうだなぁ…今の季節ならお花見かな。お弁当持って！」
「えーなんかいいね、それ」
そんな会話でまた空気が和んでいった。
みっくんと二人でピクニックは初めてかもしれないな。
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かえで(プロフ) - まりさん» 私には勿体ないくらいのお言葉を頂き本当に嬉しいです。最後までお付き合い頂きありがとうございました。 (2019年6月5日 17時) (
レス) id: 7b9a694418 (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - 好きです。この小説を読んでる時間とても充実してました！素敵な時間をありがとうございました！ (2019年6月5日 17時) (レス) id: 367abc2ae5 (このIDを非表示/違反報告)
かえで(プロフ) - こーひーまめさん» いつも読んで頂きありがとうございます！最後まで頑張りますのでぜひお付き合いください。 (2019年6月3日 17時) (レス) id: 7b9a694418 (このIDを非表示/違反報告)
かえで(プロフ) - えだまめさん» 有難いお言葉を本当にありがとうございます！あと少しで最終回を迎えます、最後まで頑張りますのでお付き合いください。 (2019年6月3日 17時) (レス) id: 7b9a694418 (このIDを非表示/違反報告)
こーひーまめ - いつも見てます！！続き楽しみに待ってます！更新頑張ってください！！！(o^^o) (2019年6月2日 23時) (レス) id: cfb9147a2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かえで
| 作成日時：2019年4月9日 12時
