両親へ結婚の挨拶 ページ3
「ヤバイ、すげぇ緊張してきた」
二人は私の家の玄関前で並んで立って一呼吸置く。
そこでみっくんが小さくそう呟いた。
そんな隣にいる人と同様、私もなんだか一気に緊張が高まる。
いきなりこんなこと言い出して、お父さんもお母さんもなんて言うだろう。
それを考えてみただけでも、心臓のドキドキが止まらない。
ちなみに今日は偶然にも仕事が休みのお父さんは、どうやら家にいるらしい。
タイミングがいいのか悪いのか…
「あの、そろそろ中入ってもいい？」
「う、うん」
私が様子を伺いながらそう聞くと、意を決したように唇を真一文字に噤んだみっくんがしっかりと頷いた。
その姿を見て私も覚悟を決めると玄関の扉を開く。
ただいまと奥の方へ声を掛けるとすぐお母さんが現れた。
「おかえり。あれ、みっくんも一緒だったんだね」
「はい」
「二人共、卒業おめでとう。ほらほら中入って！すぐお茶淹れるねー」
「あの、お母さん」
「なに？」
「お父さんとお母さんに話があるんだけど」
「え、なになに？ちょっとなんなのよ」
二人の改まった様子に何かを悟ったのか、お母さんは目を輝かせてなんだか楽しそう。
多分私達が付き合うってくらいの報告だと思ってるに違いない。
これから話す内容で卒倒しなきゃいいけど…
リビングのテーブルにて並んで座るみっくんと私の目の前にはお父さんとお母さん。
さすがにこの空気に耐えられず、私は下を向いて膝の上で両手を強く握りしめていた。
「どうした、二人で話ってなんだい？」
その声に顔を上げたら、何を言われるかさっぱり分かってないお父さんが私達の顔を交互に見比べる。
同時に握りしめていた両手の力がさらに増す。
そんな私の手に、みっくんの手が伸びて強く握りしめてきた。
視線を向けると少し微笑んでからみっくんは、真っ直ぐお父さんとお母さんを見たあと頭を深々下げた。
「お願いします、Aちゃんを僕にください！」
急にそんな事を言い出したみっくんを、二人はあっけに取られた顔で見つめてる。
「Aちゃんと結婚したいんです。お願いです、二人の結婚を許してください！」
「ま、まさかA、お前、妊娠でもしたのか…？」
「してません！」
「えっ二人いつの間に付き合ってたの？」
「付き合ってないってば！」
「じゃあどうしていきなりそんなこと言い出すんだ」
それからみっくんが私達の事の成り行きをお父さんとお母さんに説明したところ。
二人は話を聞いたまま、黙り込んでしまった。
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かえで(プロフ) - まりさん» 私には勿体ないくらいのお言葉を頂き本当に嬉しいです。最後までお付き合い頂きありがとうございました。 (2019年6月5日 17時) (
レス) id: 7b9a694418 (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - 好きです。この小説を読んでる時間とても充実してました！素敵な時間をありがとうございました！ (2019年6月5日 17時) (レス) id: 367abc2ae5 (このIDを非表示/違反報告)
かえで(プロフ) - こーひーまめさん» いつも読んで頂きありがとうございます！最後まで頑張りますのでぜひお付き合いください。 (2019年6月3日 17時) (レス) id: 7b9a694418 (このIDを非表示/違反報告)
かえで(プロフ) - えだまめさん» 有難いお言葉を本当にありがとうございます！あと少しで最終回を迎えます、最後まで頑張りますのでお付き合いください。 (2019年6月3日 17時) (レス) id: 7b9a694418 (このIDを非表示/違反報告)
こーひーまめ - いつも見てます！！続き楽しみに待ってます！更新頑張ってください！！！(o^^o) (2019年6月2日 23時) (レス) id: cfb9147a2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かえで
| 作成日時：2019年4月9日 12時
