疑惑 ページ17
「みっくん、なにしてんの？」
「え、いや、ご飯食べに…」
「ねぇみっくん、この子誰？」
女の子が私を感じ悪くジロジロ見ながら言った言葉が色々引っかかる。
なんでこの子がみっくん呼びしてるの、ちょっと馴れ馴れしくない？
それともそれだけ仲がいいってこと？
なんかやたら上から目線だし。
湧き上がる嫉妬心から余計にも腹が立つ。
そっちこそ一体誰なのよ！
「あー…えーと、俺の幼馴染」
「へー幼馴染？」
こんなに、あの時交わしたみっくんとの約束が煩わしいと思った瞬間はなかった。
だってこんな場面に出くわしたとしても、絶対怒りを表に出せない。
どんなに切なくても幼馴染の顔をしていなければいけない。
いつになったら正々堂々、私達は夫婦なのだと言えるのだろう。
そんな思いから急に悲しくなって思わず俯くと。
「A、ちょっとこっち来て」
みっくんは突然私の腕を取りお店の外へと連れ出した。
そして店の近くの路地裏まで来ると、そこで私に頭を下げてくる。
「ごめん、あんなこと言って」
「なに、あんなことって」
「幼馴染って…」
「いいよ、だって本当のことだし。それに仕方ないじゃん、そう言うしか。なんか、かわいい子だね、あの子」
「言っとくけど、やましいことは一切ないから」
それでも半信半疑の私は唇を尖らせじろっと軽くみっくんを睨む。
「ふ〜ん…」
「俺もよく分からないんだよ。大学の友達と待ち合わせしてたんだけど、なぜかあの子が来ちゃって」
「もっとマシな言い訳考えたら？」
「ほんとなんだって！」
「あの子誰？」
「その友達の友達、多分」
「は、何それ。そんなんで私が納得すると思う？」
「Aは俺のこと信用してくれないの？」
みっくんが私を見つめ切なげな表情を浮かべた。
そんな顔してもダメなんだから…
泣きたいのは私の方だよ。
信用したいけど、完全に荒んでしまった気持ちではそれはもう無理だった。
でもこれだけは分かっている。
今の私は自分に自信がないのを、みっくんのせいにしてしまってる。
これ以上ここにいたら、きっと私はもっとみっくんを傷つけるようなことを言ってしまう。
私はみっくんには何も答えないまま、一人その場を後にしお店へ戻った。
みっくんが座っていたテーブルを横切る時には、意識してそちらを見ないようにした。
だけど女の子からの痛いほどの視線には、気がついていた。
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かえで(プロフ) - まりさん» 私には勿体ないくらいのお言葉を頂き本当に嬉しいです。最後までお付き合い頂きありがとうございました。 (2019年6月5日 17時) (
レス) id: 7b9a694418 (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - 好きです。この小説を読んでる時間とても充実してました！素敵な時間をありがとうございました！ (2019年6月5日 17時) (レス) id: 367abc2ae5 (このIDを非表示/違反報告)
かえで(プロフ) - こーひーまめさん» いつも読んで頂きありがとうございます！最後まで頑張りますのでぜひお付き合いください。 (2019年6月3日 17時) (レス) id: 7b9a694418 (このIDを非表示/違反報告)
かえで(プロフ) - えだまめさん» 有難いお言葉を本当にありがとうございます！あと少しで最終回を迎えます、最後まで頑張りますのでお付き合いください。 (2019年6月3日 17時) (レス) id: 7b9a694418 (このIDを非表示/違反報告)
こーひーまめ - いつも見てます！！続き楽しみに待ってます！更新頑張ってください！！！(o^^o) (2019年6月2日 23時) (レス) id: cfb9147a2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かえで
| 作成日時：2019年4月9日 12時
