89. 小さな頃から ページ39
「あ、お母さん、私だけど」
「やっと連絡してきた、ずっと待ってたのよ。それで、てっちゃんといつくるの？」
「今週の日曜日って空いてる？」
「うちは大丈夫、てっちゃんちにもいちを声掛けておく」
「うん、てつやからも連絡はいってるはずだけどお願い。それでね、式はまだなんだけど先に籍だけ入れたいって、てつやが言ってるんだけど…」
「いいんじゃない、別にそれで」
「え、いいの？本当に？」
「だって相手てっちゃんでしょ？まったく知らない仲でもあるまいし、いまさらでしょ」
「…てつやと同じこと言ってる」
「大体さっさと入籍してくれない方が心配よ。どうせあんたなんてこの機会逃したらいつお嫁に行けるか分かったもんじゃないし、本当にてっちゃんには感謝してるのよ、お母さん」
大事な娘に言うセリフとは思えない。
なんだかモヤモヤするって思っていたら、お母さんがこんなことを話し出した。
「そう言えばお母さん思い出したんだけどさ」
「え、なにを？」
「幼稚園の頃だったかなぁ、てっちゃんとあんたが手繋いで私のところきて結婚したいからどうしたらいいかって聞きにきたことあったじゃない」
「なんか言われてみればあったような…」
「その時は微笑ましいなぁって思って見てたけど、本当にその二人が結婚することになるなんてね。なんだかお母さん感慨深くって…」
なんとなく思い出した。
そう言えば幼い頃、てつやから結婚しようって言われたことがあったな。
まさか大人になってもう一度言われるなんてね。
なんだ、じゃあこれでプロポーズ二回目なんじゃん。
懐かしさと、運命てあるのかもなんて感じながら私は思わず笑ってしまった。
お母さんとの電話を切ってから、てつやの部屋に向かう。
中に入るとてつやはベッドに寝転がりながら携帯を見ていたけど、私が部屋に入ってくるとそこから起き上がった。
「うちに連絡入れといたよ、日曜日行くからって」
「俺もだ、了解ってさ」
「うちも…あのさ、お母さんに聞いてみたよ。籍先に入れていいかって」
「で、なんて言ってた？」
「まったく知らない仲でもあるまいしさっさっと入れろって」
「ほらな、だから言っただろ？」
「まさか親からそんな無責任なこと言われるとは思わなかったよ」
「まぁそれだけ俺の信頼が厚いってことだな」
「なんか納得いかないなぁ…」
どうにも腑に落ちないでいると、てつやが私の方へ手を差し伸べてきた。
「A、こっち来いよ」
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かえで(プロフ) - みことさん» 有難いお言葉を頂き本当に光栄です。今後の執筆にとてもやる気がでました！これからの作品もぜひぜひお付き合い下さい。 (2018年2月18日 10時) (
レス) id: f1c141d7d3 (このIDを非表示/違反報告)
みこと(プロフ) - こんにちは！完結おめでとうございます！てつやさんオチの作品の中で1番大好きな作品です！これからもかえでさんの作品、楽しみにしてます！(≧ω≦) (2018年2月17日 21時) (レス) id: e05cb40cc5 (このIDを非表示/違反報告)
かえで(プロフ) - ゆうきさん» とても励みになるコメントをありがとうございます。2人の子供の話も書いてみようかなと意欲が出ましたw今後も続編考えていきたいと思います。またお付き合いくださいね！ (2018年2月13日 18時) (レス) id: f1c141d7d3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - こんにちは。コメント失礼致します。かえでさんの小説毎日の楽しみとして読んでいました！今回の番外編の更新もめちゃくちゃ嬉しかったです！！！子供生まれたあとのお話も読んでみたいです…(´；ω；｀) (2018年2月13日 15時) (レス) id: bd844e0957 (このIDを非表示/違反報告)
zawa-mina(プロフ) - かえでさん» はい！もちろんです！頑張ってください！ (2018年2月9日 19時) (レス) id: 2d47d3844b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かえで
| 作成日時：2018年1月24日 11時
