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第肆話 ページ5

小夜side


『ふー、これくらいあれば大丈夫かな?』

私はカゴいっぱいに入ったタケノコを見て、

満足した


雨が降っていて気づかなかったけど


いつのまにかあたりが暗くなり始めていた


『そろそろ帰ろう!』


そう思ってきた道を戻っていった


タケノコを採っていたらかなり山奥に


来てしまっていた


かえったら怒られるかな?


でも、この山ほどのタケノコを見れば


2人とも喜んでくれるはずだ!



そう思って歩いているといつもの分かれ道に来た



!?!?!?



家の方向とは逆の道になんとなく嫌な予感を

感じた



真っ赤なものが流れてくるような嫌な感覚


悲しみ、恐怖、さまざまな嫌な感情が


流れ込んでくるような



こんなに嫌な感覚は初めてだった




そして、知っている感覚もあった


この感覚は確か









“人が死ぬ時の感覚”









私はとっさにその道に入った









私が懸命に走っていると



衝撃的な光景が目に飛び込んできた









グチャ グチャ




嫌な音が聞こえた



真っ赤な液体がそこら中に飛び散っていた





『…っ!!』









そこにいたのは血だらけのおじいさんと



おばあさんだった





そして不気味な化け物がおばあさんの


腕を食べていた




あれは、









あれは、









「鬼」だ

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作者名:千夜 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php  
作成日時:2019年4月14日 11時

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