第廿参話 ページ26
はぁ、はぁ、はぁ
「立て!
そのままでは鬼はおろか
子熊にも勝てんぞ!」
雨が降りしきる中、私は木刀を持って
立ち上がった
修行を終えた後、私は聞いた
『どうして、戦わなくてはいけないのですか?』
私がそう聞くと女の人は優しく微笑んで言った
「大切な人を守るためよ
そして、悲しみの連鎖を断ち切るためでもある
もう二度と起こらないように、」
ある少年が言った
「戦うってなんだろうな、
戦っても、戦っても敵はどんどん現れて
きっと終わりは見えないんだろうな
じゃあ、俺たちは
一体いつまで戦えばいいんだろう」
ザーッ
あ、また雨だ
1人の少女が
血だらけの姉を抱えて
泣いている
「姉さん…」
その子の声は悲しみにあふれていて
私は思わず拳を握りしめた
突然男の人が現れた
「奪われ、奪い返し
その繰り返し
そしてその度に自分の力の無さを自覚する
無意味な戦いだ」
その男の人は
そう言って
刀を持ち
どこかへ行ってしまった
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作者名:千夜 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時:2019年4月14日 11時