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03.また明日 ページ5

A「つまり、その跡が消えるまで君は俺のモノってことだ」

「何、言って....」

ジリジリと後退する彼に、俺は微笑む。


A「俺、君のこと気に入っちゃったからさ。死んで欲しくないな〜って」

「.....は?」

少し間を置いて言う。


A「君さ、か〜なり危ないトコに務めてんでしょ。例えば....爆処とか」

「!なんで知って....」

彼が驚愕の表情を浮かべる。

A「勘だよ、勘。とにかく、そんな危ないとこに務めてたら君、明日にでも死んじゃうかもだろ?せっかく可愛い子見つけたのに、そうなったら悲しいじゃん。だからそれ(・・)をつけた。....この意味分かる?」

「......」

困惑しながら彼はゆっくり首を横に振った。


A「....つまり、」


今度は萩原の後ろに壁はない。代わりにずい、と俺は下から彼の目を覗き込む。


A「明日。明日その跡が消えるまで絶対死ぬな、ってこと」

そう言う霧雨の表情は、さっきの常に人を煽るような表情とは全くの別人だった。

「...ッ.....」

思わず萩原は息を飲む。


しばしの沈黙。



A「.....ま、初対面の奴にこんなこと言われても困惑するよなぁ」

「え、あ……」

我に返ったように口を開いた萩原を見て、再び笑みを浮かべた彼は、またあの表情に戻っていた。

A「!あー、そろそろ行かねぇと」


俺達、というか目前の彼に急いで向かってくる人物の気配。十中八九アイツだろう。まだ言い足りないことはあるが、タイムリミットだ。

A「......」

目の前の彼は明日死ぬ運命にある。当然彼はその事を知らない。今日初めて会った奴があんな忠告をしたところで、それだけで運命が変わるとは思えない。

結局、俺が助ける以外の選択肢は無いのだ。....それに、


A「....じゃ、また明日(・・ )ね?萩原研二くん」

「.....ッ、!」

その労働に値する対価は十分貰ったしな。釣りが余る位に。

きっかりと噛み跡がついた首筋を撫で、同じくらい赤く染まった彼の耳にそう呟いた。


.....運命如き、捻じ曲げなくてどうする。



そして俺はひらひらと手を振り、その場を去った。


「ッ……」

彼が何か言った気がしたが、生憎人混みのせいでよく聞こえなかった。












A「.....ちょっとだけだったけど美味かったなぁ彼」

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星雀(プロフ) - 一気読みしました〜!めっちゃ面白かった!更新待ってます (4月4日 18時) (レス) id: ec0d3164c5 (このIDを非表示/違反報告)
- 一気読みしました。とても面白かったです。気が向いた時にでもぜひ更新待っています。楽しみにしてます! (2022年11月8日 0時) (レス) @page6 id: 70ab5e0956 (このIDを非表示/違反報告)
美園(プロフ) - とてもおもしいです!続き楽しみにしてます!! (2022年10月9日 23時) (レス) id: eb4d0094ad (このIDを非表示/違反報告)
夜宵依 - 凄く面白かったです!続きはどうなるんでしょうか……!!更新頑張ってください!!楽しみにしてます! (2022年8月10日 19時) (レス) @page4 id: 0da497ae3a (このIDを非表示/違反報告)
syrup - とても面白くて前作から一気読みしてしまいました…!!夢主くんのキャラもコナンキャラとの絡みもすごい好きです!無理せず更新頑張ってください…!!!!楽しみに待っています✨ (2022年8月6日 20時) (レス) id: 1c0f5a5ea6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くろくろ | 作成日時:2022年3月27日 22時

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