椿姫物語 2 【世界一クラブ】 (ページ37)

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本当はページ37

〜No side〜

「えーっと...絵の具と
筆が2、3本だよね？」

徳「あぁ」

二人は同じ歩幅で店の中を歩く
光一は、ふとショーウィンドウ
に目が行く

徳「(彼女、かぁ...)」

『オレはお前らが
破滅するだけだと
思う』

彼女と付き合う際に和馬から
言われたのは、祝福でも罵言
でも無い忠告だった

徳「(...破滅...)」

徳「...馬鹿みたいだ」

「後はどうしよっか？」

徳「ん？あぁ、じゃあ...」

徳「(破滅する、か...なら
...付き合ってたお前はどう
なんだよ...)」

光一は疑わない、こんなに幸せ
な顔で自分に話しかけてくれる
彼女が自身の破滅を招くなんて

健太も信じてる、彼女が見てる
のは確かに自分達で他には目を
向けてないと

和馬は願ってる、彼女が
自分を見てる時間が永遠
に続けと

「光一君？」

徳「え？」

「大丈夫？何か
ボーッとしてたよ？」

徳「そ、そうか！？
別に、大丈夫だから
...！！」

「ならよかった」

ービクッ

光一は何故か彼女の微笑みに
恐怖を覚えた、何より恐怖を
覚えた自分に恐怖を覚えた

徳「(何やってんだ、俺...
笑顔を見て"怖い"とか...！)」

「え、どしたの？」

徳「い、いや
！！何でも！！」

「そう？」

また笑って先に歩みを進める
彼女に彼は思わず裏返った声
で呼び止める

徳「(そうだ、きっと
和馬の思い違いか何か
だ)」

徳「あのさ...」

徳「(それより祭りの事だな
！今年は二人っきりで行こう
Aもきっと喜ぶ...！)」

徳「ちょっと聞き
たい事があって...」

徳「(二人で祭りに)」

徳「Aってまだ
和馬の事、好きなのか？」

「...は？」

徳「...え？」