夢であって欲しいけど欲しく無いような... ページ33
〜No side〜
ーカッコーン...ッ
和「...まだ、か...？」
珍しくキッチリと和装をし
ソワソワと、和室の時計を
何回も見る和馬
和「(久しぶりだな...っ
早く、早く会いたい...！)」
らしくも無くにやけるツラを
和馬は叩き、冷静に"彼女"を
待つ
ーガラッ
『...久しぶり』
和「...ああ
久しぶりだな...」
照れ臭そうに少し襖に
隠れながら微笑む彼女
に和馬も優しく微笑み
を向けた
ーピラッ
徳「ん？」
同時刻、図書館帰りの光一は
電柱に貼られた『三ツ谷きら
めき祭り』と描かれたポスタ
ーを見つけた
徳「もうそんな時期か...
...今年は、誰を誘おう...」
光一の頭にはすみれや
健太、和馬やクリスは
勿論いるがやっぱり...
一番はAだ
徳「(浴衣とか...いや私服
でもいいけどな？でもやっ
ぱり浴衣だよな...)」
光一の頭には浴衣を着た
彼女と二人っきりで花火
を見るシーンが出来る
『綺麗...』
ーぐいっ
『...A』
真面目な顔つきで抱き寄せる
彼が何をするのかが分かった
彼女は顔を赤く染める
『え...っ、ちょっ
ちょっと待っ...！』
『待てない』
彼女はたじろいだが
やがて目を閉じ唇を
徳「なあんてな〜〜〜
〜〜〜〜〜〜！？」←
彼はクッションを抱き締め
ながら舞い上がり、やがて
眠くなる
徳「今年、は...
Aと...も...」
やがて、眠った彼の耳が
ドアを開ける音に気づく
す「もっ、もしも〜し
光一く〜〜ん？」
健「こここ光一...」
徳「...んあ？」
す「あ、あのさ〜...今年
のお祭りなんだけどさ...
皆で行かない？」
徳「...ぇ、ぃや...おれ...A
ともふたりっきり...で...」
す「じゃ、じゃあ！二人っ
きりにする時間も作るから
！ねっ！？」
徳「...わかっ、た...」
す「やったー！決まりね
！集合は早めに昼頃ね！」
健「仮眠も、心配しなくて
大丈夫だよ！当番が来たら
僕が起こしてあげる！」
徳「...ん？」
徳「ま...いいや
おれ、寝るから...」
す「じゃあ最後に...！当日は
お祭り開始から、終わりまで
ずっと一緒だって！」
徳「ぅ、うん...」
「「だから屋台の手伝い
にも協力してくれるよね
！？」」
徳「う...うん！？」
何だそれ！？と叫びたいが眠気
で叫べない光一はただ夢である
事を願いながら眠るしか無かった
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作者名：スカーレット | 作成日時：2021年9月12日 22時
