二十話 ページ21
…
最近、よく夢を見る
遠い遠い、昔の夢
"五奇人"と出会うよりも、
騎士になるよりも、
王さまと出会うよりも、
もっと、ずっと、昔のお話──
・
〜
「ねぇ、どうしたの？」
とある広い公園で、僕はその子に出会った
ボロボロの体で、泣きそうな顔で、
「ヒーローになりたいだけなのに」
と震えた声でそう君は訴える
誰かに壊されたのか
床に散らばるヒーローの人形の欠片
その欠片を集めながら
彼は言葉を続ける
「あの」
僕はその声を遮って口を開いた
「ヒーローかぁ
いいじゃん！すてきな夢だね…♪」
カッコイイと思った
僕は日中、ずっとお外に居られないから
太陽の下で正義を貫く存在が、
それを目指す君という存在が、
心の底から、カッコイイって思った
「なりなよ
──いや、なれるよ
きみなら、ヒーローとやらに」
「！」
「ふふ、ほぉら、笑って？
きみ、おなまえは？」
「もりさわ………守沢、千秋！」
「ぼくは朔間A
よろしくね、ちあき」
「…！…うん！」
まあ、このあと"ヒーローごっこ"とか言って
何時間もぶっ続けて遊んでたら2週間ベッドから動けなくなったんだけどねぇ……
正直、僕はもう君とは会わないと思ってた
海神戦で──あのステージで奏汰と歌う君をみて、僕は、あの日君と出会えたことを光栄に思ったよ
ありがとうって
心の底から感謝した
・
・
きっと君も、僕を探してる
きっとみんな、僕を探してる
凛月にいも、きっと悲しんでる
ひとりで、泣いてるかもしれない……
世界中どこを探しても見つかるはずのない探しものを探すことが
どれほど苦しいのか、僕は知ってるから
だから、
早く向こうに帰らないと
マブたちにはお世話になった
先生たちにも良くしてもらった
大好きだよ、みんな──
でも、僕の居場所はここじゃないから
・
・
・
・
『本当に__』
『本当にきみは、そう思う?』
・
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初 。(プロフ) - 初コメ失礼します…！とても良いお話で見る度に凄い…好き…ってなりながら読んでました(泣)次の更新心待ちにしています…！！！ (2022年9月12日 4時) (
レス) @page25 id: 8fa79c3961 (このIDを非表示/違反報告)
翁(プロフ) - さやかさん» 有難うございます！期待に応えられるよう、精一杯頑張ります！ (2022年8月16日 19時) (レス) id: 4a169714af (このIDを非表示/違反報告)
さやか - お話投稿お疲れ様です！あんスタ×ツイステはあまりみかけないのでこういう小説があって嬉しいです！頑張ってください！ (2022年8月16日 18時) (レス) @page19 id: 9aa8dafe93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翁 | 作成日時：2022年8月9日 20時
