六話《リドル》 ページ7
…
「あはっ、ごめんね？ちょっと目にホコリが入ったみたい。御手洗かりまあす♪」
「…」
そう言って談話室を去るA
サクマA、ボクのことを"友達"で"大切な人"だと真正面から言ってくれた人。
─
「君の世界を僕に押し付けないで。僕は僕、君は君でしょ？」
─
否定せず、かといって肯定もせず。
初めて会ったときは不思議な人だと思った
─
「そんなに
─
そう言い放った君の瞳は光がなくて
もっと君を知りたいと思った
─
「リドルくんはすごい人だよ。
でも、本当に
君"だけ"の人生なのに、いつまでお母様の
─
優しい声で、優しい瞳で
怒るわけでも責めるわけでもなく
ただ赤子を諭すようにそう言い放つ君は
少しだけ、泣きそうなカオをしていた──
・
「子分、どうしちまったんだゾ？」
「あ、ああ。少ししたら戻る…と思うよ」
確証はない。見間違えかもしれない。
でも、目にホコリが入っただけであんなに苦しそうな顔をするものなの？
「…トレイ、相談があるんだけど」
答えは否だね
確かにあの時、あの子は傷ついてた
それと同時に、たぶん故郷のことを思い出していた。何かを懐かしむようなカオをしていたんだ
「良いよ」
「ま、まだ何も」
「Aの為のパーティー、だろ？」
「！」
まるでボクの心を見透かしたように微笑むトレイ
"やっぱり持つべきものは友達"だね
─さて、と
「急に何なんだゾ？このクッキーはやらねーんだゾ！」
「ふふ。そのクッキー、美味しいかい？」
「な、なんか怖いんだゾ。オマエ」
あの子はよく笑う。
よく笑うし、よく拗ねるし、よく懐く、
でも、人前で涙を流したことは一回もなかった
「リドル寮長、トレイ先輩
あの、ここにA来ませんでした？」
「ちょっと用があるんですけど」
「えっ、え、なんスかその笑みは」
「首は撥ねないから、そこにお座り」
「……ッス」
"友達なら頼って、君が壊れる前に助けたいから"
友達は支え合うもの、
そう教えてくれたのはキミだろう──？
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初 。(プロフ) - 初コメ失礼します…！とても良いお話で見る度に凄い…好き…ってなりながら読んでました(泣)次の更新心待ちにしています…！！！ (2022年9月12日 4時) (
レス) @page25 id: 8fa79c3961 (このIDを非表示/違反報告)
翁(プロフ) - さやかさん» 有難うございます！期待に応えられるよう、精一杯頑張ります！ (2022年8月16日 19時) (レス) id: 4a169714af (このIDを非表示/違反報告)
さやか - お話投稿お疲れ様です！あんスタ×ツイステはあまりみかけないのでこういう小説があって嬉しいです！頑張ってください！ (2022年8月16日 18時) (レス) @page19 id: 9aa8dafe93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翁 | 作成日時：2022年8月9日 20時
